まだまだ寒いですねー。
ということで(どういうことだ?)、今日は南国のアジ科魚類のご紹介。スズキ目・アジ科・ギンガメアジ属のカスミアジ。カスミアジは以前入手していたし、ぶろぐにもアップしていたのだが、個別記事がなかったので今日アップ。トップ画像の個体は若魚である。
カスミアジの特徴としては体中に青黒い斑点が散らばることであるが、これは成魚で出ることが多いものの、このような若魚ではまだ見ることができない(ただこの個体では数個の黒色斑が数個ちらばっている)。また背鰭・臀鰭・尾鰭が鮮やかなブルーになることも特徴であるが、写真の若魚ではまだこれらの鰭は青い、というより黒っぽい。しかし写真からは背鰭軟条部基部に鮮やかな青い線が入るのがわかるだろう。ギンガメアジやオニヒラアジよりも鮮やかな種といえる。なおFishbaseのコモンネームBluefin trevallyはこの鰭の色彩に由来する。
胸鰭は黄色みをおびる。これは成魚だけでなく、若魚や幼魚でも顕著な特徴である。ギンガメアジの幼魚とはこの点で見分けることが多い。また体側にもギンガメアジなどの幼魚に見られる横帯は見られない。本州~九州に見られるギンガメアジ属の幼魚では最も識別が容易な種といえそうである。また、ギンガメアジとは稜鱗(ぜんご、ぜいご)は明瞭に黒くならないことで区別することができる。
カスミアジは熱帯海域ではシガテラ毒を有することがあるとされているが、日本では沖縄では食用魚として重要である。またルアーフィッシングでの対象魚であり、大きいものであってもサンゴ礁の浅い場所でもルアーをよく追う。九州以北ではそのくらいの大きさのものは釣れないが、浜辺から小型のルアーを追いかけてくる。またサビキ釣りで釣れてくることもある。幼魚はほかのギンガメアジ属同様「めっき」と呼ばれる。日本では関東近辺の太平洋岸~琉球列島に分布し、海外では紅海・南ア~メキシコ西岸までのインドー汎太平洋に分布している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます