(※この記事は2019年4月29日にアップした記事ですが、某社長氏にブログを削除され、復旧を試みるも復旧できなかったので、ノンオリジナルとなっております。ご了承ください)
これがおそらく「平成」時代の最後に購入する魚になる。カレイ目・ヒラメ科・ガンゾウビラメ属のテンジクガレイ。
テンジクガレイには「テンジク」、つまりインドにちなむ和名がついているが、インドだけでなく、インドー西太平洋の熱帯・亜熱帯海域に多くみられる種であり、南日本沿岸でも広くみられる。沖縄のようなヒラメが分布していない地域では本種がヒラメの代わりである。
この間もこのぶろぐでは、おなじガンゾウビラメ属のメガレイやナンヨウガレイといった種をご紹介してきた。今回のテンジクガレイは鰓蓋に沿うようにある2つの暗色斑がないという点、この特徴をもっているナンヨウガレイと見分けることができる。有眼側の体側には白い斑点が散らばり、側線の上に二つ黒色斑があるのも特徴である。
メガレイとは、有眼側に大きなドクロのような模様がないことで見分けられる。しかしこのほか、鰓耙の形状でも見分けられる。メガレイの鰓耙は掌状であるが、本種の鰓耙は細長い(ガンゾウビラメやナンヨウガレイも同様)。なお、「左ヒラメに右カレイ」なることわざがあるが、本種はカレイという名前があっても、ヒラメ科の魚であるため眼は体の左側にある。
ガンゾウビラメ属の魚はヒラメと比べて小型であり、刺身でも食べられるが唐揚げで食されることが多い。タマガンゾウビラメなどは一夜干しとされることもある。今回は唐揚げで食し、生殖腺も煮て食べたがいずれもかなり美味であった。個人的には異体類は唐揚げが一番美味しいと思っている。今回のテンジクガレイは長崎県産、長崎市「印束商店」石田拓治さん、いつもありがとうございます。
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