魚のぶろぐ

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ミスジリュウキュウスズメダイ

2022年10月03日 11時15分02秒 | 魚紹介

昨日・一昨日の流れで。今日はスズメダイ科・ミスジリュウキュウスズメダイ属のミスジリュウキュウスズメダイ。

ミスジリュウキュウスズメダイは属の標準和名になっているように、この属の代表的な種といえる。特徴としては体側に3本の黒色横帯があり、それらは背鰭でつながる。尾鰭は透明で暗色帯は見られない、という特徴がある。ヨスジリュウキュウスズメダイは体側の3本の黒色横帯はミスジリュウキュウスズメダイとは若干形状がことなり、背鰭でつながっておらず、尾鰭に黒色帯があることによってもミスジリュウキュウスズメダイと見分けることができる。

この間Yoshitugu Tuduki氏がTwitterで映画「ファインディング・ニモ」に出てくるスズメダイ、の話をされていたのだが、公式ではあのスズメダイはヨスジリュウキュウスズメダイということになっているらしいが、あれは背鰭の色彩や帯の形状はミスジリュウキュウスズメダイである。一方尾鰭の部分はヨスジリュウキュウスズメダイに見える。ハイブリッドの可能性もあり、実際にこの2種のハイブリッドも見つかっているのだが、スズメダイの仲間はハイブリッドがほとんど見られない。チョウチョウウオ、ヤッコ、ベラの仲間は時折出現するのに対しスズメダイの仲間では繁殖形態が違うからハイブリッドが出現しにくいのかもしれない。

本種はフタスジリュウキュウスズメダイよりも南方に見られ、九州以北ではまれ、ただし奄美諸島以南では浅いサンゴ礁域によく見られる。水深1mもないような浅いサンゴ礁にも見られ、枝状サンゴの周辺で群れをつくっていることが多いが、水槽では争うためその様子を再現することは困難である。性格はややきつめで、ほかの魚を追い掛け回すことがあり、小魚との混泳は不可。ただし飼育については丈夫で飼育しやすい。

海外では従来インドー太平洋域に広く分布するとされたが、インド洋のものは現在では別種Dascyllus abudafurとされる。現在は西太平洋~中央太平洋(ハワイ諸島などにはいない)の産となっているが、観賞魚としてはほぼ沖縄か東南アジアから来るので、一般的に売られているのはほとんどがミスジリュウキュウスズメダイとしてよいだろう。ヨスジリュウキュウスズメダイは沖縄島以南の西太平洋に分布しているが、日本では少ないようだ。

雑食性で藻類や甲殻類など様々な餌を食い、小物用の針で釣ることも容易である。ただし性格は先述の通りで、あまり持ち帰るべき魚ではない。なお食用にされることもなく、私も食べたことはない。

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