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誕生日の銀メダル&数字か対決か

2012年08月05日 05時10分04秒 | スポーツ

 見事な決勝戦だった。
 ロンドン五輪バドミントン女子ダブルス決勝、藤井/垣岩vs田/趙。1stゲームは少し受け身に回って落としたフジカキだったが、2ndゲームは体がよく動いて、よく攻めよく守り マッチポイントを取られても追いつき追いつき・・・
 8月5日生まれの藤井選手は、試合のコートの中で誕生日を迎えたことになるらしい。金には届かなかったけど、何よりこの経験と、大観衆の拍手が最高の誕生日プレゼント
 この試合を生放送で見て、「バドミントンってカッコいい!面白い!!」と思って始める子どもたちが増えそう。日本国内の試合も観客動員数激増か

 無気力試合で失格騒ぎの中で、1次リーグで藤井/垣岩と同じB組だったインドのグッタ/ポンナッパが、「台湾ペアに負けてB組2位になったのは意図的だった」とバドミントン連盟に訴えたという話。準々決勝でデンマークペアに勝ったあと、海外のプレスに「1次リーグでわざと負けたのか?」と質問されたそうだ(記事)。
 試合の内容を見て連盟は「問題なし」と判断。1stゲームは19-21だったし、30回以上のラリーもあったそうだから、負けるつもりでやってはいないだろう。
 試合前の段階で田/趙のD組2位は決まっていて、たしかにB組1位になったら準々決勝で当たることにはなっていたが、、、藤井/垣岩は一度このペアに勝っているから、当たるならそのときはそのときと思っていたんじゃないだろうか。大体、D組1位のユール/ペデルセンは田/趙に1次リーグで勝っているわけで、そっちと当たって勝てる保証もないんだし。
 しかし、インド側が抗議したくなるのもわかる。藤井/垣岩が3勝で1位で抜けてくれたら、インドペアはシンガポールペアに勝って2勝1敗とすれば2位で通過できた。2勝1敗で3ペアが並んでしまうと、台湾ペアは獲得ゲーム数差で抜け、藤井/垣岩はインドペアに勝っているので上になる。負けても2位になれるのがわかっていたじゃないか、と言いたいわけだ。(リーグの試合結果はこちら
 結局、システムが悪いんだと思う。事前に準々決勝の組み合わせがわかっているのと同時に、1次リーグで勝ち数で並んだときの順位の決め方に問題があるのだ。
 2ペアが並んだ時は直接対決で勝ったほうを上とする。3ペアが並んだときは獲得ゲーム数差で順位を決める。これで1ペアだけが上か下になってまだ2ペアが並んでいたら、その直接対決で勝ったほうが上。獲得ゲーム数差でも3ペアが並んでいたら、総得失点差で順位を決める。という方式だったようだ。
 数字で並んだら直接対決で勝ったほうが上となると、先に対戦が済んだペアと並んでも上位になれない、または追い越されないと試合前から決まってしまう。直接対決の結果を考慮しなければ、勝ち数と獲得ゲーム数差で並ぶ可能性がある限り、1点でも多く取っておかないと総得失点差で負けるおそれがある。実際、藤井/垣岩とインドペアは勝ち数と獲得ゲーム数差で並び、総得失点差はわずかに1点だった
 テニスのATPファイナルなどで、この1次リーグと決勝トーナメント方式が採用されていて、やはりリーグの順位の決め方に「直接対決で勝ったほうが上」の基準が使われている。
 しかし、相手のある競技は、選手によって苦手や得意なタイプがあるもの。リーグ3試合を通して、より強かった選手が勝ち上がれるほうがいいと思う。サッカーの場合、直接対決の結果をチェックするのは、勝ち点・得失点差・総得点と全部の数字を比べた後じゃなかったかな? バドミントンだって、勝ち数・獲得ゲーム数差・総獲得ゲーム数・総得失点差の順に並べたら、たいてい順位は決まるはずだ。
 そうすれば、多くの場合、リーグ3試合目まで“1点でも多く”ということになるんじゃないだろうか。負けた試合でも最後まで粘った選手にこそ、決勝トーナメントに出てほしい。と思うのは私だけ
 1次リーグ第3試合に勝っても獲得ゲーム数差で2位以上になれないのがわかった上で、スエマエこと末綱/前田ペアはしっかり2-0で香港ペアに勝った。男子シングルスで日本男子で初めてベスト8に進出、北京五輪チャンピオンの林丹から1ゲームを奪った佐々木翔の健闘と共に、称えたい

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