フィギュアスケート・ジュニアグランプリシリーズ第1戦フランス大会。女子の本郷理華2位に続いて、男子は日野龍樹がSP59.70の2位、フリー121.91の3位で、総合181.61の3位に入った 映像はこちら(SP、フリー)
SPの曲は鼓童で和風、フリーはロビン・フッドで洋風。ハーフの日野選手、2つの顔をそれぞれ引き出すねらいかな 以前よりジャンプを下りた後の流れがきれいになった気がする。ゆったりした動きは雄大な雰囲気を醸し出せる。
しかし、逆にずっとその雰囲気なので、、、めりはりがちょっと乏しいというか、、、シャープで直線的、スピードに乗った部分をはっきり作れると、演技構成点が上がってくるんじゃないだろうか。
昨季は同じくらいのスコアでラトビア大会優勝、ルーマニア大会2位でジュニアグランプリファイナル出場を決めた。が、ファイナル6人の中で2大会合計スコアは残念ながら一番下 今季はもう一段上のレベルに上がりたいところだろう。4回転はないけど、トリプルアクセルはじめジャンプはきれいに跳べるので、あとは各要素にもう少しずつGOEでプラスがつくと、全体で200点に近づけると思うんだけど。
次にエントリーしているオーストリア大会には、世界ジュニア6位、中国の張鶴(He ZHANG)くらいしか強豪が見当たらない感じなので、ここでベストを出して優勝を狙ってほしい。
今大会優勝は、これまた中国の新鋭、金博洋(Boyang JIN)、SP62.98、フリー131.15、総合194.13。日本なら中3の14歳で華奢な体だが、フリーでは4回転を跳び、トリプルアクセルも決めた。スピードがあるのでスケーティング・スキルも高得点をもらっている。表現はまだいかにも“こうやれって言われたとおりにやってる”感じだけど、スローパートとコミカルなパートを丁寧に演じ分けて、日野選手より演技構成点も少し上。
SPでも4回転を跳ぶようになったら、一気に200点台レベルだ。身長が伸びて体ができていく間に技術レベルも上がれば怖い存在になりそう。今季はスロベニア大会で、日本勢の田中刑事や宇野昌磨と対戦する予定。
2位に入ったのは昨季ファイナル優勝のジェイソン・ブラウン(米)。SP59.33、フリー126.48の合計185.81は自己ベスト214.90にはちょっと遠いが、シーズン初めだから仕方ないのか^^; 相変わらず4回転とトリプルアクセルがない。トリプルアクセルは練習しているらしいが、日野や田中刑事と同じ17歳だし、ぼちぼち入れていかないと、再来季はもう完全シニアだし…
しかし、滑りと表現力は素晴らしく、作品の完成度は高く、もうそれだけでもいいかも~と思ってしまう 「4回転に挑戦しない男子なんて、男子シングルじゃなくて男子ダンス」と言ったのはプルシェンコだったか? そういう人たちには馬鹿にされそうだけど、表現したいという強い意欲がびんびん伝わってくるので胸に響く演技。フリーの「愛の夢」は、ちょっと浅田真央ちゃんにも見せたい。
アイスダンスで地元フランス勢が優勝して、盛り上がったと思われるフランス大会。来週はアメリカ・レイクプラシッドで、日本から田中刑事・本田太一(「家政婦のミタ」本田望結ちゃんの兄)・宮原知子・友滝佳子が出場予定。頑張って