フィギュアスケート・世界選手権2015、ペア・フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
アマニ・ファンシー/クリストファー・ボヤジ(イギリス) SP:46.69(16) FS:83.53(16) 合計:130.22(16)
「ハリー・ポッター」♪ 紺色のおそろい。サイドバイサイドジャンプのサルコウで女性が2回転になったが、ダブルアクセルのシークエンスはうまくそろった。スロージャンプはフリップで転倒、サルコウでちょっとフリーレッグをついたが着氷。リフトやデススパイラルもスムーズで、力は出せていた。
マリ・ヴァルトマン/アーロン・ヴァン=クレーヴ(ドイツ) SP:47.76(15) FS:100.08(14) 合計:147.84(15)
「アランフエス協奏曲」♪ ワインカラーにゴールド。サイドバイサイドのコンビネーションジャンプで女性が単独になってしまったのと、スロー3回転フリップで片手をついた以外、ミスはなし。ツイストの高さや、イーグルからのスロー3回転サルコウ、女性が仰向け姿勢のキャリーリフトなど、見せ場がいっぱい。
クリスティナ・アスタコワ/アレクセイ・ロゴノフ(ロシア) SP:55.55(13) FS:118.03(9) 合計:173.58(10)
ドラマ「巨匠とマルガリータ」♪ ロシア応援団の声がたくさん。女性はかなりセクシーな衣装。いきなりサイドバイサイドのトウループ3-2-2がびしっと決まる。3回転サルコウもまあまあ。スロージャンプ2本着氷。曲調の変わったところで、がらっとムードを変えられるのもいい。
ニコーレ・デラモニカ/マテオ・グアリゼ(イタリア) SP:54.48(14) FS:97.29(15) 合計:151.77(14)
「マスク・オブ・ゾロ」♪ 濃紺にストーン。サイドバイサイドジャンプのコンビネーションでそれぞれ着氷が乱れ、スロー3回転ループで転倒。リフトは堅実にこなしている。コレオシークエンスで、男性の靴の上に女性が立つダンスリフトがユニーク。
全体に曲の雰囲気には合っていた。
<G2>
ジュリアン・セガン/チャーリー・ビロドー(カナダ) SP:60.53(10) FS:117.50(10) 合計:178.03(8)
ピーター・ガブリエル「Wallflower」「In Your Eyes」♪ 臙脂系。リラックスした表情で入り、まずサイドバイサイドの3回転サルコウを完璧にシンクロして決める。ダブルアクセル+2回転トウループ、サイドバイサイドスピンもシンクロぶりが半端ない。スロー3回転サルコウとトウループもきれいに決まり、イーグル姿勢のキャリーリフトもよかった。
最初から最後まで、途切れなく流れのいいプログラム。ベスト更新で世界選手権デビューを飾った。
リュボーフィ・イリュシェチキナ/ディラン・モスコヴィッチ(カナダ) SP:60.32(11) FS:109.59(13) 合計:169.91(13)
「ロシアより愛をこめて」♪ この組み合わせでは初めての世界選手権。サイドバイサイドで3回転トウループのシークエンスから入り、3回転サルコウも決まる。女性が男性の肩の上で海老反りみたいな姿勢になるリフトが迫力! 男性の膝上ダンスリフトからそのままペアスピンに入るのも工夫がある。ラウンジポジションから持ち上げて、リンクいっぱいに使うキャリーリフトも特徴。
なんかデススパイラルでミスったよう^^; 女性のクリムキンイーグルで沸いた直後だったのに、惜しい。
ヴァレンティナ・マルケイ/オンドレイ・ホタレク(イタリア) SP:60.56(9) FS:111.99(11) 合計:172.55(11)
「道」♪ 女性の赤白ボーダーシャツが可愛い いきなりサイドバイサイドで3回転ルッツ決まった!もうデュハメル/ラドフォードの専売特許ではない。サルコウからの3-2-2は初めずれたが最後は合わせた。スロー3回転フリップ、後半のサルコウもきれい。最後のアクセルラッソーリフトが持ち上げきれず、、、ちょっと口惜しそうなオンドレイ。
ヴァネッサ・ジェームズ/モルガン・シプレ(フランス) SP:58.28(12) FS:119.06(8) 合計:177.34(9)
「天使と悪魔」「Heaven and Hell」「Requiem for a Dream」♪ 男性はダークブルー、女性は白の衣装。高いツイストから入り、トウループ3-2-2、サルコウとサイドバイサイドが決まる。2本のスロージャンプも高さと距離があった。キャリーリフトで持ち上げたまま、男性がラウンジポジションに、つまり姿勢を低くして女性を下ろすって 凄い力だと思う。
シーズンベストが出たが、トップには届かず。
<G3>
ヘイヴン・デニー/ブランドン・フレイザー(アメリカ) SP:61.32(8) FS:111.19(12) 合計:172.51(12)
「ライオン・キング」♪ ベージュにカラーストーンをたくさん。きれいなツイスト、スロー3回転ループ、サイドバイサイドの3回転サルコウを序盤は順調。サイドバイサイドスピンをうまく合わせた。ダブルアクセルのシークエンスで女性が転倒してしまったが、リフトはどれも安定していた。最後に男性の膝の上に女性が片足で立つダンスリフトは、ちょっとアイスダンスっぽい。
アレクサ・シメカ/クリス・クニエリム(アメリカ) SP:65.56(7) FS:120.25(7) 合計:185.81(7)
ガーシュイン「パリのアメリカ人」♪ ブルーのドレスと紺のシャツ。4回転ツイスト決まった サイドバイサイドジャンプは、3回転サルコウでちょっと手をつき、ダブルアクセルのシークエンスではやや着氷が乱れた。スロー3回転ループは片手をついたが、フリップは完璧。
コレオシークエンスで、男性の背中に女性を乗せてのスパイラル。ロマンチックな曲によく溶け込むプログラム。
エフゲニア・タラソワ/ヴラディミール・モロゾフ(ロシア) SP:67.71(6) FS:130.75(5) 合計:198.46(6)
ライオネル・リッチー「Hello」♪ ストリングスアレンジのインスト曲で。ペールピンクの女性の衣装が若々しい。回転の速い3回転ツイスト、サイドバイサイドの3回転サルコウにトウループ3-2のユニゾンが素晴らしい。スローはループとサルコウ、どちらも高さと距離がある。リフトの上げ方、下ろし方はどれも工夫があった。
ノーミスの演技に感激の表情。ベスト大幅更新
彭程(Cheng PENG)/張昊(Hao ZHANG)(中国) SP:69.67(5) FS:136.96(4) 合計:206.63(4)
ショスタコーヴィッチ「アレグレット」♪ 大歓声のなか、中国勢のトップをきって登場。4回転ツイストがきれいに決まった ループとサルコウのスロージャンプの高いこと! サイドバイサイドジャンプはダブルアクセルで女性が転倒したが、トウループ3-2を決めてきた。
要素と要素の間に無駄な動きがなく、きびきびと曲に合わせた振付をこなしていて、隙がない。終わって手放しで嬉しそうな2人、自己ベスト更新でトップに立った。
<G4>
川口悠子/アレクサンデル・スミルノフ(ロシア) SP:71.59(4) FS:127.32(6) 合計:198.91(5)
チャイコフスキー「マンフレッド交響曲」♪ 紺色の衣装。ドラマチックな曲で大人の男女の葛藤を表現していく。サイドバイサイドの3回転トウループのシークエンス、ダブルアクセルと着氷。スロー4回転サルコウはステップアウト、3回転ループで転倒。男性の背中に女性が乗るスパイラル、逆立ち姿勢のリフトと拍手は随所でもらった。
ミスがあったので、悠子ちゃんの表情が冴えない
メーガン・デュハメル/エリック・ラドフォード(カナダ) SP:76.98(1) FS:144.55(1) 合計:221.53(1)
ミューズ「Neutron Star Collision」「I Belong to You(「サムソンとデリラ」より)」「Uprising」♪ 今日も失敗しないこのペア! サイドバイサイドの3回転ルッツ、トウループで3-2-2とばっちり。スロー4回転サルコウは両手をついたが着氷。リフトを下ろして股をくぐったり、逆回転・イーグルでキャリーのリフトなど、見せ所はそらさない。ちょっとしたダンスリフトも素敵。
トータルの自己ベストでトップに立つ。
龐清(Qing PANG)/佟健(Jian TONG)(中国) SP:72.59(2) FS:140.18(3) 合計:212.77(3)
「イオ・チ・サロ」♪ 柔らかなライトブルー。サイドバイサイド、ダブルアクセルのシークエンスは女性の2本目がシングルに。3回転トウループは決まった。スロー3回転サルコウ、ループともに美しい。雄大なイーグルで2人が離れてから近づき寄り添う、そんなつなぎの振付がロマンチックで サイドバイサイドのスピンからペアスピンに続けて入るのもいい。
寄り添うスパイラルから遠くへ押し出すコレオシークエンス、イーグルでキャリーするリフト。あらゆる動きで2人の一体感、醸し出す感情・・・技術点はトップでなくても、ペアの真髄がここに。
隋文静(Wenjing SUI)/韓聡(Cong HAN)(中国) SP:71.63(3) FS:142.49(2) 合計:214.12(2)
チャイコフスキー「幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』」♪ 薄い水色の衣装。4回転ツイストを見事に決め、サイドバイサイドのトウループ3-2-2、3回転サルコウと着氷。スロー3回転フリップはちょっとこらえた着氷になったが、高さが凄い サルコウは問題なし。鏡のような動きのつなぎの振付で、ペアらしい表現。本当に細かいところまで行き届くようになった。スプリットポジションのリフトをダイナミックに決めてフィニッシュ。
ノーミスの演技に、終わった瞬間に隋文静が泣きそうに。偉大な先輩を超えた瞬間。
結果、デュハメル/ラドフォードが優勝、2位に世界選手権初めての表彰台となる隋/韓、3位龐/佟はカムバック(今回限り?)をメダルで飾った。4位彭/張と中国勢が続いた。
5位川口/スミルノフ、6位タラソワ/モロゾフ。ロシアのベテランと若手、ボロソジャル/トランコフとストルボワ/クリモフが休養中に、3枠を確保。
7位シメカ/クニエリム、ここでようやくアメリカ勢。世界選手権デビューのセガン/ビロドーが8位、9位ジェームズ/シプレがフランス2枠をゲット。
ペア転向1年のマルケイ/ホタレクが11位というのも、末恐ろしいような^^;
フリーに進めなかった高橋成美/木原龍一組には、国別対抗戦でリベンジしてもらおう
明日はいよいよ、男子ショートプログラム
フィギュアスケート・世界選手権2015、女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
カースティン・フランク(オーストリア)が棄権。
<G1>
ネッタ・シュライバー(イスラエル) SP:41.84(30)
モーツァルト「ピアノ協奏曲第23番イ長調」♪ 冒頭のループが2回転に。コンビネーションのサルコウが2回転になったが、セカンドを頑張って3回転トウループに。1番滑走は緊張したかな^^;
エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:43.37(27)
「メガポリス」♪ トウループ3-2、3回転ルッツを決めたが、後半の片手上げダブルアクセルで転倒。ちょっと口惜しそう。
エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ(グルジア) SP:52.11(16)
「Papa Can You Hear Me(愛のイエントル)」♪ 3度のオリンピックを経験したこの選手が、前半の滑走。透け感のある黒一色の衣装がシック。ルッツ・トウ3-3に挑戦して惜しくも転倒したが、3回転サルコウとダブルアクセルは大丈夫。
さすがの美しいスケーティングで、バーブラ・ストライサンドのボーカルに溶け込んだ、心のこもった演技を見せてくれた。
アナスタシア・ガルスティアン(アルメニア) SP:41.84(29)
シャルル・アズナヴール「Une Vie d'Amour」♪ ピンクが可愛らしい、世界ジュニアにも出場した選手。ダブルアクセルから入り、フリップから3-3を決める。わりと滑り込んでる感じのステップ。ルッツが2回転になってしまって ジュニアだと一応得点になるんだけど、、、
ジアダ・ルッソ(イタリア) SP:43.85(24)
ビゼー「カルメン」♪ 赤に黒レースやスカートの裾にフリルでフラメンコ風。トウループ3-2はセカンドで片手上げ、3回転サルコウなんとか、ダブルアクセル大丈夫。アリアにのせたステップでしめくくった。
キム・ヘジン(韓国) SP:50.03(18)
「ポーギーとベス」より「サマータイム」「It Ain't Necessarily So」♪ 濃い紫の衣装。安定したスケーティング。ルッツ・トウは3-2、単独は3回転フリップ、ダブルアクセルもきれいに決まった。身体の線がきれいに出るようになったと思う。ミスなく終わって晴れやかな笑顔。
<G2>
イヴェット・トート(ハンガリー) SP:43.47(26)
「ハンガリアン・チャルダーシュ」♪ 白と赤の民族衣装風、めっちゃ可愛い トウループ3-3に挑んだが惜しい転倒、3回転ルッツも転倒してしまった。バレエジャンプからのダブルアクセルはばっちり。速いテンポの曲にのって、よく動いた。終わって頭をぴしゃり
コーチの一人はユリア・セベスチャン。
アンネ・リーネ・ヤッシェム(ノルウェー) SP:49.25(20)
セリーヌ・ディオン「fly」♪ きれいな水色。短い助走のダブルアクセルから入る。サルコウ・トウ3-2、3回転ループとミスなく決まった。きれいなスパイラル姿勢や、シャープな動きとスムーズなスケーティングのステップ。ボーカルがウィスパーになるラストにスピンでフィニッシュ。
ニキ・ヴォリエス(オランダ) SP:40.38(32)
「Sand and Torn」♪ 黒のつなぎ。世界ジュニアにも出場していた。フリップ・トウ3-2、ダブルアクセルは決まったが、3回転ルッツ
で転倒。わりと力強い滑りでダイナミックな感じがする。
オランダからの世界選手権出場は久しぶりなんじゃないだろうか。まずはここから。
キーラ・コルピ(フィンランド) SP:41.11(31)
ビートルズ「A Day In the Life」♪ この人が帰ってきた ブルーグレーの衣装。3回転フリップで転倒、ループが1回転に アクセルも1回転に どうしちゃったんだ、、、
美しいスパイラル、スピンの姿勢、ステップ。。。フリーは見られないのか。。。
アリソン・クリストル・ペルティケート(フィリピン) SP:38.75(34)
「Luz de Luna」「La Comparista」♪ 鮮やかな黄色の衣装。最初の3回転トウループややステップアウト、次のループで転倒してコンビネーションにできず。ダブルアクセルはスピードにのって決めることができた。軽やかな動きのステップ、サイドのスピンは曲に少し遅れてフィニッシュ。
ダシャ・グルム(スロベニア) SP:47.21(22)
「Prica o Vasi Ladackom」♪ 濃紺のホルタートップ。ミニマムテクニカルスコアをクリアして、3年ぶりの出場。ルッツ・トウ3-2コンビネーションはセカンドで片手上げ、3回転トウループとダブルアクセルもスムーズに決まった。細かい動きがヨーロッパの選手らしい、丁寧な感じ。
<G3>
アレクサンドラ・ゴロヴキナ(リトアニア) SP:43.16(28)
映画「ムーラン・ルージュ」より「ロクサーヌのタンゴ」♪ 黒の透ける生地に、髪に赤い花をつけて。サルコウ・トウ3-3をほぼ下りてたのに、こらえきれず転倒が惜しい。ループのパンクが痛かった
エヴェリン・ブルナー(スイス) SP:39.69(33)
ショパン「ノクターン第9番」♪ ピアノ曲に似合う純白の衣装。黒髪で東洋系のルックスは、ハーフなのかな? 冒頭のルッツで転倒、ループからのコンビネーションは2-2になってしまった。ダブルアクセルはステップアウト。
エッジにしっかり乗っていく意識が感じられるステップ、つなぎのイナバウアーなども美しかった。得点には肩をすくめて
ナタリア・ポポワ(ウクライナ) SP:43.60(25)
「アランフエス協奏曲」♪ レースっぽい黒の衣装。サルコウ・トウ3-2で転倒、ダブルアクセルは入る。滑りはきれいなんだけど。
客席にウクライナ国旗の小旗を振る子どもの姿が映った。
ニコル・ショット(ドイツ) SP:49.29(19)
「サユリ」♪ 薄い藤色が曲に合っている。トウループ3-3がまず決まった。ループが1回転に。途中ストリーミングが切れてよく見られなかったんだけど、ダブルアクセルは大丈夫だったようだ。柔らかな雰囲気を出せていた。
フリー進出を決めてほっとした顔。
アンジェリカ・クチヴァルスカ(ラトビア) SP:45.74(23)
ビゼー「カルメン組曲」♪ 世界ジュニア7位の選手。スピードに乗って滑り出し、トウループ3-3を鮮やかに決めると拍手が起こる。3回転ルッツ転倒、ダブルアクセルは勢い余って(?!)転倒。「闘牛士の歌」で元気のいいステップで手拍子を誘った。
フリー進出が決まって感激!の表情。
<G4>
アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:60.24(10)
「La Leyenda del Beso」♪ 後半組の先陣を切って登場。最初からスピードに乗り、ダブルアクセルを余裕で。3回転ルッツは軸が傾いてヤバイ!と思ったが瞬間に立て直して3回転トウループをつけた 3回転ループも問題なし。
きびきびした動きのステップは手拍子を誘い、達成感いっぱいの顔でフィニッシュ。
今日、最初の60点台でトップに立つ。
ニコル・ラジコヴァ(スロヴァキア) SP:54.40(14)
「ロミオとジュリエット」♪ 深いブルーの衣装。ゆったりと流れるスケーティング、ルッツからのコンビネーションはセカンドがループの3-2。単独も3回転ループ、きれいに決まった。有名なメロディでしっとりと演じるステップの後、ダブルアクセルが決まって拍手。
いい演技で満足そうな表情。
パク・ソヨン(韓国) SP:53.95(15)
サン-サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」♪ こちらもブルー。サルコウ・トウの3-3が飛距離十分! フリップは惜しい転倒。ダブルアクセルは軽やか。曲想の変化とともに、動きにもめりはりがあって、ところどころの決めポーズもきれい。
ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:48.13(21)
ヴィヴァルディ「四季」より「冬」/「アート・オン・アイス」♪ 雪と氷をイメージさせる白。トウループ3-3は両足着氷?で少しオーバーターン。単独はルッツ、ダブルアクセルは流れがよかった。スケートの一蹴りがよく伸びるようになったと思う。
技術点が滑走中の表示より大きく下がったが、コンビネーションのセカンドがダウングレード、ルッツが回転不足判定。。。
ロベルタ・ロデギエロ(イタリア) SP:51.42(17)
「Let It Go」♪ 白からグレーのグラデーション。大ヒット曲のインストバージョンで滑る。トウループ3-3を下り、フリップとダブルアクセルも頑張った。身体を大きく使う意識のステップ。ミスなく終わって嬉しそう。
ブルックリー・ハン(オーストラリア) SP:35.54(35)
映画「シングルマン」「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」♪ 紫陽花のようなきれいな色の衣装。ルッツ(エッジエラーe判定)でステップアウトしてコンビネーションにならず、ダブルアクセルとループも転倒。ジャンプの軸が安定しないのかな・・・。両手ホールドのドーナツスピンが美しい。
<G5>
本郷理華 SP:62.17(5)
「海賊」♪ この紫、似合う。笑みを浮かべて滑り出し、トウループ3-3をぴしっと決めた! 3回転フリップ問題なし。レイバックスピンでも自然と拍手が起こる。手拍子に乗って軽やかにステップ、この舞台で滑れる喜びが全身からあふれてくる。
終わってガッツポーズ、長久保コーチも拍手。ベスト更新
ポリーナ・エドマンズ(アメリカ) SP:61.71(7)
「Buleria」「Tango Serenata」♪ ブルーにフリルでタンゴらしく。ルッツ・トウ3-3、3回転フリップと完璧。ダブルアクセルは直後にホップでカッコいい。柔らかさと力強さのバランスが取れたタンゴ。
李子君(Zijun LI)(中国) SP:61.83(6)
チャイコフスキー「くるみ割り人形」より「花のワルツ」♪ 大歓声のなか、濃いピンクの衣装で登場。しっかりスピードに乗り、フリップ・トウ3-3、ループと決まるたびに歓声が沸く。エッジをホールドする素敵なスパイラルからのダブルアクセル。ワルツのリズムに躍動するステップ。大きく反るレイバックスピンでも拍手。
ノーミスの演技にガッツポーズで喜ぶ。わずかに本郷に届かず、観客は少しがっかり?
村上佳菜子 SP:65.48(4)
「オペラ座の怪人」より「Think of Me」♪ 明るい黄色の衣装。落ち着いて滑り出し、トウループ3-3鮮やか! フリップも問題なく、たまにパンクするアクセルも今日はばっちり。ソプラノの声に合わせたステップからのレイバックスピンで大きな拍手。
ノーミスの演技に両手でガッツポーズ、笑顔はじける。高得点に感激の涙。
マエ=ベレニス・メイテ(フランス) SP:57.08(12)
「Hosanna」「The Groove You Liked (Mala Dub)」「Freedom」♪ 褐色の肌にオフホワイトの衣装。力強いトウループ3-3、フリップ、ダブルアクセルとジャンプに安定感が戻ってきた。ゴスペルで手拍子の中、勢いのあるステップ。
ヨシ・ヘルゲソン(スウェーデン) SP:56.28(13)
ポール・マッカートニー「Black Bird」♪ 女性ボーカルとギターの曲。金髪のポニーテールをぶんぶん振りながら、片手上げルッツにトウループ3-3(セカンドはダウングレード判定)、ダブルアクセルとしっかり決めていく。ギターのリズムでノリノリのステップ、スピンも丁寧に見せていた。笑顔のフィニッシュ。
いよいよ最終グループ。6分間練習で、トゥクタミシェワがトリプルアクセルを下りたように見える
<G6>
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:77.62(1)
ラヴェル「ボレロ」♪ 気合の入った顔で登場。トリプルアクセル、跳んだ ルッツ、トウループ3-3と余裕。風格の漂うステップで会場が一体になって手拍子、高速スピンで大歓声のフィニッシュ。あらゆる動きが女王の力強さ。
自分の身体より大きいブタのぬいぐるみ(頭にパンダの顔を被ってる?!)プレゼントを抱えて戻る姿に沸いた。
男子なみの凄い得点、、、いいもの見ちゃった、、、
グレイシー・ゴールド(アメリカ) SP:60.73(8)
グリーグ「ピアノ協奏曲イ短調」より「アダージョ」♪ 濃紺のドレスでお姫様のよう。最初のルッツでステップアウト、ループはこらえて着氷。コンビネーションにできなかった。ダブルアクセルは大丈夫。膝がぴんと伸びたキャメルスピンやスパイラル、滑走姿勢が美しい。
宮原知子 SP:67.02(3)
モーツァルト「魔笛」♪ ブルーのVネックにゴールド。いつものように、コーチとおでこをくっつけてから、落ち着いた顔で出てきた。ルッツ・トウ3-3が決まり、逆方向のコンビネーションスピンで拍手が起こる。キャメルスピンの身体が一直線になる姿勢もきれい。フリップ、ダブルアクセルも軽々。音と動きの質がぴったり合っていくステップ、素敵
ベスト更新でこの時点で2位につける。
アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) SP:60.50(9)
イル・ディーヴォ「アダージョ」♪ 冒頭のコンビネーション、ルッツでバランスを崩しかけたが立て直して3回転トウループをつけた。ループは転倒したが、直後のダブルアクセルは大丈夫。男性ボーカルでドラマチックなステップを演じる。
年齢のわりに大人っぽい選手なんだけど、少し違うタイプのプログラムのほうが合うのかも?
エレーナ・ラディオノワ(ロシア) SP:69.51(2)
「De mi vera te fuistes (Seguiriyas)」「Ain't It Funny」♪ 情熱の赤。ルッツ・トウ3-3を下り、ラテンのリズムで活き活きと踊る。ループとダブルアクセルもミスなし。カスタネットの音のなかでパールからビールマンスピンに拍手。
終わってにっこり、ガッツポーズ。ベストには少しだけ届かなかったが、2位確保。
アシュリー・ワグナー(アメリカ) SP:57.81(11)
ハチャトゥリアン「スパルタクス」♪ しっとりと大人の表情から滑り出す。ルッツ・トウ3-3に挑んで惜しい転倒、ダブルアクセルでオーバーターン。フリップは決めた(回転不足判定)。盛り上るイーグルなどは魅力だが、ロシア勢に比べるとバッククロスで滑る部分が多いような^^;
少し残念な得点になったが、フリーで巻き返せるか。
結果、1位トゥクタミシェワ、2位ラディオノワ、3位宮原、4位村上、5位本郷、6位李子君。日本勢は3人ともフリー最終グループ、地元中国の李子君も入って盛り上りそう。
6位と僅差の7位にエドモンズ、8位ゴールド。9位ポゴリラヤ、10位シャルトランまでが60点以上。
24位から28位までが43点台、フリー進出できるかどうかは0.いくつの差だった。復活のキーラ・コルピはフリー進出ならず、残念
今夜はペア・フリー。熾烈な優勝争いになりそう
6.0満点方式の時代に比べたら、滑走順の影響は小さくなっているフィギュアスケートの世界。とはいえ、何の影響もないわけでもない^^;
前後の選手の実力差があまりに大きいと、ジャッジが混乱するというか、点を付けづらいと思われる。やはり、おおまかにグループ分けされていて、だんだん強い選手が出てくるほうが、特に演技構成点はやりやすいだろう。
というわけで、選手権ではショートプログラム&ショートダンスの滑走順を決める際、世界ランクを基準にすることが多い。世界ランク上位の選手は、基本的に最終かその前くらいに入るようにするのが一般的だ。
今年の世界選手権では、アイスダンス・ペア・女子を見た感じ、こんな基準らしい。
・世界ランクで出場選手の上位半分を後半に。女子36人中18人、ペア19組中10組、アイスダンス30組中15組。男子は30人中15人?
・トップ6人(男女)4組(ペア)5組(アイスダンス)は、最終グループ
女子:1番目~6番目までがグループ6
ペア:1番目~4番目までがグループ5
アイスダンス:1番目~5番目までがグループ6
・最終の一つ前が、次にランクが高い選手たち
女子:7番目~12番目までがグループ5
ペア:5番目~8番目までがグループ4
アイスダンス:6番目~10番目までがグループ5
・上位半分のうち、残りはその直前
女子:13番目~18番目までがグループ4
ペア:9番目・10番目がグループ3の第3か第4滑走
アイスダンス:11番目~15番目がグループ4
・それ以外は全部まとめて抽選。ペアはグループ3の第2滑走までがまとめて抽選になるので、同じグループの中で前半と後半が分かれる。
この推測が正しければ、男子では羽生結弦(1番目)と無良崇人(6番目)が最終グループ5に入ると思われる。グループ3は3人が前半扱い(30人中15人目まで)、3人が後半扱いになり、世界ランクで13番目の小塚崇彦はグループ3で第4~第6滑走のどこかに入る
以前はトップ2グループ分だけ最終とその前にされた年もあった。でも世界ランク1位や2位の選手が最終の一つ前のグループの第1滑走を引いてしまい、直前に滑る選手との差がかなり大きくなるケースも
観客の盛り上がりも考えて、今大会は細かく分けていったのかな
男女シングルは、おおむね世界ランク上位の選手は現在の実力で上位になるが、ペアやアイスダンスは、かなり実力があるのにランクが下位というケースがある。
パートナーを組み替えると、新しいペア・カップルで大会に出て、新たに世界ランクのポイントを獲得しなければならない。以前のパートナーとのポイントはチャラになるわけで^^; 出場した大会数が少ないから、1シーズンでは、そうそう上のほうまで行けない。
アイスダンスでSD5位、フリー最終グループに入ったエレーナ・イリニフ/ルスラン・ジガンシン(ロシア)がそのパターン。前半その他大勢抽選で#4を引き、グループ1で滑ったが、イリニフは昨季ニキータ・カツァラポフと組んでソチ五輪銅メダル。いくら相手が替わっても、急に下手にはならないし
明日は女子SPとペアFS。日本の女子3人、みんなフリー最終グループに入れるくらい、いい演技ができますように