フィギュアスケート・世界選手権2015、女子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
ニコル・ショット(ドイツ) SP:49.29(19) FS:78.27(23) 合計:127.56(23)
「ロミオとジュリエット」♪ 未見。
ダシャ・グルム(スロベニア) SP:47.21(22) FS:90.24(18) 合計:137.45(18)
「War Hero」♪ あまり見られなかったが、ジャンプを下りたのに次に移るところで転倒が惜しかった。
ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:48.13(21) FS:85.44(20) 合計:133.57(21)
「アランフエス」♪ いつもよりジャンプの着氷が安定しなかったようで、若干ふらついたりオーバーターンしたりがいくつか。後半に3回転サルコウ+2回転トウループなどが決まったのはよかった。
アンネ・リーネ・ヤッシェム(ノルウェー) SP:49.25(20) FS:90.50(17) 合計:139.75(17)
「Un ange passe」♪ 淡いサーモンピンクの衣装。序盤に3-2や3-2-2が決まる。後半2回転になったり、着氷が乱れるところもあったが転倒はなし。柔らかで清楚な雰囲気のステップでフィニッシュ。
シーズンベストが出た。
アンジェリカ・クチヴァルスカ(ラトビア) SP:45.74(23) FS:95.80(16) 合計:141.54(16)
映画「ムーラン・ルージュ」より「ロクサーヌのタンゴ」/「ロミオとジュリエット」♪ 黒にストーンを散りばめて。ルッツ・トウ・ループ3-2-2は途中ターンが入ったが決める。ダブルアクセル+3回転トウループも入った。後半転倒が1回あったが、タンゴのステップでは手拍子をもらっていた。
ジアダ・ルッソ(イタリア) SP:43.85(24) FS:78.26(24) 合計:120.11(24)
「At Last」「I Just Want to Make Love to You」♪ 光るホワイト。最初のダブルアクセルは高かった。2回転になるジャンプがいくつか、転倒もあったが、気持ち良さそうなイナバウアーやイーグルのコレオシークエンスでしめくくる。
<G2>
ヨシ・ヘルゲソン(スウェーデン) SP:56.28(13) FS:99.07(14) 合計:155.35(14)
映画「スノーホワイト」♪ ブルーと黒を重ねて。途中から見たが、ジャンプは全部クリーンとはいかなかった模様。さすがの表現力で魅了していた。
エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ(グルジア) SP:52.11(16) FS:80.14(22) 合計:132.25(22)
ビゼー「カルメン」♪ ワインカラーのシンプルな衣装でナイスバディが引き立つ。転倒したときに肩のあたりを強打したようで、痛そうにしたが頑張り、ダブルアクセル+1回転ループ+2回転サルコウなどを決めた。ボーカル部分でのステップでは手拍子をもらう。Y字姿勢のスパイラルもきれい。
キム・ヘジン(韓国) SP:50.03(18) FS:86.21(19) 合計:136.24(19)
ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」♪ 衣装もブルー。まず3回転ルッツ+2回転トウループを決めたが、フリップで転倒。後半に3回転サルコウ+2回転トウループ+2回転ループが入ったのはよかった。曲の雰囲気を出そうと頑張っていた。
ロベルタ・ロデギエロ(イタリア) SP:51.42(17) FS:83.32(21) 合計:134.74(20)
「エビータ」♪ ワインカラーの胸元のストーンがきれい。ルッツ、フリップと続けて転倒したが、3回転サルコウ+ダブルアクセルが決まって落ち着いた。と思ったらループ転倒。気持ちのこもったステップ。
パク・ソヨン(韓国) SP:53.95(15) FS:106.80(9) 合計:160.75(12)
映画「ロミオとジュリエット(2013年版)」♪ 黒系。ルッツ、サルコウ・トウ3-3、フリップと立て続けに決めるいい滑り出し。指先や爪先まで神経を行き届かせているのがいい。後半ルッツからのコンビネーションでターンが入ったが、頑張って1回転トウループと1回転ループをつけて基礎点を確保。イナバウアーからのダブルアクセルを決め、少しトラベリングしたI字スピンでフィニッシュ。
ニコル・ラジコヴァ(スロヴァキア) SP:54.40(14) FS:98.21(15) 合計:152.61(15)
映画「アンナ・カレーニナ」♪ 臙脂のドレス。冒頭のルッツでややバランスを崩したが2回転トウループをつけた。得意の3回転ループ+2回転ループ、後半ダブルアクセル+2回転トウループ+2回転ループなど。2本目のルッツ、終盤のダブルアクセルでパンクは少し残念かな。ドラマチックな汽車の音で大人の表情を演じた。
<G3>
グレイシー・ゴールド(アメリカ) SP:60.73(8) FS:128.23(2) 合計:189.96(4)
「オペラ座の怪人」♪ ノーブルな紺色。スムーズに滑り出し、3回転ルッツ+3回転トウループ、ダブルアクセル+3回転トウループと立て続けに決める。しっかりとエッジにのってすーっと滑っていくのが気持ちいい。ホップや飾りジャンプに続けての3回転、後半にサルコウ・トウ3-2-2も入り、スピードにのったダイナミックなスパイラルでしめくくった。
シーズンベスト更新
マエ=ベレニス・メイテ(フランス) SP:57.08(12) FS:105.67(10) 合計:162.75(10)
「Conquest of Spaces」「Shadows」「Run Boy Run」♪ 明るい空色。ダブルアクセルから入り、ルッツ・トウ3-3を決める。多少こらえても着氷する力は身体能力の高さ。後半ダブルアクセル+3回転トウループも入り、パーカッションで力強いステップ。
アシュリー・ワグナー(アメリカ) SP:57.81(11) FS:127.20(3) 合計:185.01(5)
映画「ムーラン・ルージュ」♪ もちろん赤。序盤の3回転ルッツ+3回転トウループから、ジャンプほぼノーミスで、ダブルアクセル+3回転トウループ、ループ・ループ・サルコウの3-1-3も入った。足を高く挙げるスパイラルで盛り上る。
終わって一瞬顔を覆って喜んだ。自己ベストに届かなかったのが惜しい~。
ポリーナ・エドマンズ(アメリカ) SP:61.71(7) FS:116.12(7) 合計:177.83(8)
「ティンカーベル」「フェアリー・ダンス」♪ 紫がかったピンク。3回転ルッツ+3回転トウループ、3回転フリップ+1回転ループ+3回転サルコウと序盤から好調。ステップの中のキャッチフットのツイズルで拍手。スパイラルとイナバウアーのコレオシークエンスからダブルアクセル。
ちょっと背が高い妖精だけど^^; 今の彼女には合っているのかも。技術点が下がったのは、回転不足とエッジ(フリップ2本にアテンション)か。
アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) SP:60.50(9) FS:99.81(13) 合計:160.31(13)
ストラヴィンスキー「火の鳥」♪ 燃える炎のオレンジ。最初のルッツはパンクしたが次の3回転ループ+1回転ループ+3回転サルコウを決める。ルッツで転倒、ちょっとがっかりした顔になったがなんとか立て直す。ダブルアクセル+3回転トウループでまた転倒したのはちょっと痛い コレオシークエンスが短めになってしまった。
アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:60.24(10) FS:100.94(12) 合計:161.18(11)
「ドクトル・ジバゴ」♪ 清楚な水色でおそろいの長手袋。最初にルッツ・トウ3-3が入る。若干こらえたジャンプもあったが、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウなども決まった。雄大な曲の大きさに負けないように、身体をめいっぱい伸ばして動いていた。
<G4>
李子君(Zijun LI)(中国) SP:61.83(6) FS:103.39(11) 合計:165.22(9)
「ムーン・リバー」♪ 黒の胸元にピンク。最初のフリップ・トウ3-3が決まり、ダブルアクセル+2回転トウループでバランスを崩す。ローリー・ニコル振付の愛らしい「ムーン・リバー」、地元の観客の前で懸命に滑りきった。
宮原知子 SP:67.02(3) FS:126.58(4) 合計:193.60(2)
「ミス・サイゴン」♪ 赤のアオザイ風。最初のルッツ・トウ・ループ3-2-2がきれいに決まった! ダブルアクセル+3回転トウループと次々シャープなジャンプを決めていく。回転の速いシットスピン、細かい音と動きがよく合っているステップ。後半ルッツだけステップアウト。
自分の世界に引き込む力をつけたと思う。もう堂々たる世界のトップの一人。
ベスト更新にもクールな表情、もう少し点が出ると思ったかな? トップに立ち、この時点で日本勢のメダル確定
エレーナ・ラヂオノワ(ロシア) SP:69.51(2) FS:121.96(6) 合計:191.47(3)
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」「悲しみの三重奏曲第2番」♪ ブルーの胸元に大きなビーズ。ルッツ・トウ3-3、3回転ループ+1回転ループ+3回転サルコウなどを決めるが、珍しく2回転になったりちょっとステップアウトしたり ピアノの音とシンクロしながら軽やかな滑りはいつもながら。
ベストには遠く、宮原を上回れず。
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:77.62(1) FS:132.74(1) 合計:210.36(1)
「Batwannis Beek」「Sandstorm」♪ セクシーな透ける衣装が板についている。3回転ルッツはオーバーターンしたが2回転トウループ+2回転ループをつけた。3回転サルコウ+片手上げダブルアクセル、単独でも片手上げダブルアクセルで盛り上る。
スローパートのしっとりした流れの中でスムーズにジャンプを決めると本当に美しい。会場が一体になって手拍子のステップでフィニッシュ。
結局フリーでトリプルアクセル挑戦はなかったが、余裕でトップに。
本郷理華 SP:62.17(5) FS:122.41(5) 合計:184.58(6)
ビゼー「カルメン」♪ 髪に赤い花。最初のフリップ・トウ3-3決まった! 3回転ルッツ+片手上げ2回転トウループ! 妖艶なステップは会場一杯の手拍子で。ジャンプが音とぴったりはまって決まるとカッコいい ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウも。情熱のコレオとスピンで、ノーミスフィニッシュ。
目標の180点台、出た
村上佳菜子 SP:65.48(4) FS:114.18(8) 合計:179.66(7)
「オペラ座の怪人」♪ 半身ずつ黒と白。スムーズな3回転ループから入る。ダブルアクセルでこらえ、フリップ・トウ3-2、ループ・トウ・ループ3-2-2など。力強くファントムを演じていく。サルコウが1本1回転になってしまったが、大きなミスはそれだけ。
自己ベストには及ばなかったが、シーズンベストでの最終滑走。
結果、優勝トゥクタミシェワ、2位宮原、3位ラヂオノワ。もちろん3人とも初めての表彰台
4位ゴールドはSP8位から、5位ワグナーは11位からの挽回、さすがのアメリカ勢。6位本郷、7位村上、それぞれよく頑張った
8位エドマンズまで、3枠を持つロシア・日本・アメリカの選手で占められた。9位李子君、10位メイテ。
来年の枠は、ロシア、日本、アメリカの3枠変わらず。中国とフランスが2枠獲得。カナダと韓国がなんとか2枠を守った。
嬉しい結果を知った上でフジテレビの放送を安心して見ようっと
このいい流れで、男子フリーも頑張って
フィギュアスケート・世界選手権2015、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
イヴァン・リギーニ(イタリア) SP:63.05(25)
マイケル・ジャクソン「スリラー」「ビリー・ジーン」♪ ストーンが光る黒ジャケで、お馴染みのナンバー。トリプルアクセル頑張り、両手上げルッツ。両手上げフリップでちょっと前のめりになっで、セカンドは2回転に。いつものノリノリステップ。
ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ) SP:69.09(20)
「Moonlight Electric」♪ ベートーベン「月光」をダークブルー。いきなり4回転サルコウ決まった トリプルアクセルは片手をついた。両手上げルッツからトウループで3-3。まだ荒削りだけど、これから伸びそう
宋楠(Nan SONG)(中国) SP:61.69(26)
「Night Train」♪ ISU大会には久しぶりの登場、地元の大歓声。白Yシャツにネクタイで小粋な感じ。4回転トウループでややオーバーターン、トリプルアクセル成功。コンビネーションは3-2になった。ステップの途中で転倒したが、最後までカッコよく滑ってくれた。
ペトル・コウファル(チェコ) SP:60.31(27)
「Moonlight - Electric Cello」♪ 白半袖に光るベスト。ダブルアクセルから入り、ルッツ・トウ3-3、フリップと決める。コンビネーションスピンのキャメル姿勢で少しふらついたような^^; できることを全てやろう!という意識が感じられた。
シーズンベスト更新。
アレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン) SP:67.53(21)
ピンク・フロイド「The Great Gig in the Sky」♪ 夜空のような紺のTシャツ。トリプルアクセルがきれいに入る。コンビネーションはフリップが2回転になったが、3回転トウループをつけた。ルッツは流れのいい着氷。わりとスケートが滑っていて、スピンの入り方なんかもよかった気がする。
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル) SP:74.98(12)
ヴェルディ「椿姫」♪ 黒ベストに水色のシャツ。トリプルアクセル高い 4回転トウループはちょいオーバーターン。ルッツ・トウ3-3もしっかり入る。「乾杯の歌」で元気よくステップを踏み、投げキッスの振付も衒いなく、勢いよくこなした。
シーズンベストまであと少し。
<G2>
フローラン・アモディオ(フランス) SP:80.84(7)
映画「オーケストラ」より♪ 生成りのシャツに黒いベルトで。4回転サルコウ、下りた!オーバーターンぎみだけど。トリプルアクセルは軽やか、ルッツ・トウ3-3も決まった。ひところのノリノリステップではなく、しっとりと曲を表現しながら見せるステップも伸びやか。
このところジャンプで苦労してたが、今日はよかった 久しぶりの80点台。
イ・ジュンヒョン(韓国) SP:64.51(24)
「The Wild Party」♪ 黒の革シャツの襟を直しながら位置につく。トリプルアクセルは少しステップアウト、回転足りたかな? 3-3ややこらえ、ループはOK。ビッグバンドの音をよくとらえながら、カッコよくステップ。
パヴェル・イグナテンコ(ベラルーシ) SP:58.78(28)
「スカイフォール」「ジェームス・ボンドのテーマ」♪ 黒のパーティースーツ風。トリプルアクセルはオーバーターンで着氷。3回転ループ決まり、ルッツから3-3もなんとか。スピード感はまあまあかな。
シャフィク・ベセギエ(フランス) SP:70.27(18)
「Heat」「Clozee Mountain Legend」♪ おなじみの落書きアート風衣装。4回転、トリプルアクセル、ルッツ・トウと少しずつ着氷が乱れて^^; 転倒しなかったからよかったのかな。パーカッションで見せるステップ、もう少し元気よく行きたかったところ。
ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:70.36(17)
「Blue Drag」「Boilemaker Jazz Band」♪ 黒に赤のポケットチーフ。4回転トウループが鮮やかに決まった ルッツでやや前のめりになったが、頑張って3回転トウループをつける。ちょっとオーバーターンしたけどトリプルアクセルも着氷。
マイケル・クリスチャン・マルティネス(フィリピン) SP:67.03(22)
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」♪ 黒に青の模様。ストリーミングの関係で途中から見たが、トリプルアクセルは転倒した模様。3-3とループはきれいに入った。I字スピンにビールマンスピンは健在で、拍手喝采。浅田真央のあのステップを思い出させるメロディで、彼も心をこめたステップ。
振付のニコライ・モロゾフ氏が出迎える。ベストには届かなかったが、久しぶりの試合で悪くない滑りを見せた。
<G3>
ジェレミー・テン(カナダ) SP:72.28(15)
映画「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」より「Dance With Me Wallis」♪ パープルは王室のイメージかな。トリプルアクセルがきれいに決まった ルッツ・トウ3-3、フリップと入って、ピアノの音を拾いながらステップを踏んでいく。
最後の世界選手権、まずは納得のショートプログラム。
ロナルド・ラム(林昭霆)(香港) SP:72.66(14)
ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」♪ ストリーミングトラブルで見られず。ジャンプは全て決まったらしい。
ステファン・ヴァルケル(スイス) SP:53.42(30)
チャイコフスキー「白鳥の湖」より「フィナーレ」♪ 襟を立てた黒。トリプルアクセル転倒、3回転も転倒。コンビネーションは3-2でなんとか頑張った。両手でブレードをキャッチする難しい姿勢のキャメルスピン。
ちょっとベストには遠い~~~
ジョシュア・ファリス(アメリカ) SP:73.52(13)
「Give Me Love」♪ ここから後半組、四大陸銀メダリストの登場。真面目そうなブルーのシャツ。トリプルアクセルで転倒、フリップから3-3は大丈夫。姿勢のきれいなスピン、フリーレッグをホールドしたノンベーシック姿勢からそのままシットになる。最後にルッツでフィニッシュ。
転倒が口惜しそうだけど、フリーで頑張れ
ナム・グエン(カナダ) SP:77.73(9)
「シナーマン」♪ スーツのベストにネクタイ。トリプルアクセルがスムーズに入り、一蹴りがよく伸びるステップでぐいぐいスピードにのっていく。後半のルッツ・トウ3-3、フリップと軽やか。キレのいい動きで今季最高の演技
ドラえもんのぬいぐるみを持っておどけるキス&クライ。自己ベスト更新。
小塚崇彦 SP:70.15(19)
「エヴァリスト・カリエゴに捧ぐ」♪ ここは日本か?と思うほどの数の日の丸が揺れる。胸の赤い花は強い気持ちの証。4回転トウループ、こらえたけど下りた トリプルアクセルでステップアウトして手をつく。3回転ルッツもステップアウトでコンビネーションにできず
びしっとした姿勢のシットスピン、女性と組んで踊っているかのようなステップ。。。ジャンプの失敗がもったいない。。。
<G4>
閻涵(Han YAN)(中国) SP:84.45(5)
映画「屋根の上のバイオリン弾き」より「If I Were a Rich Man」♪ 茶色のベスト。大歓声の中に堂々と出て行った。どこまで飛んでいくのというトリプルアクセル。4回転トウループはステップアウトしたが回転している。ルッツ・トウ3-3も決まり、ひょうきんな振付を歌詞やセリフに合わせながら、楽しげにステップ。
シーズンベストには届かなかったが、悪くない点でトップに立つ。
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:84.32(6)
「Juke」♪ ブルーのシャツにキラキラサスペンダー。音が鳴り出せば彼の世界、ひたすら楽しませてくれる。見事なトリプルアクセルを決め、スピンもルンルン。軽快なステップ、フリップ・トウ3-3に片手上げルッツ。
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:78.52(8)
「アヴェ・マリア」♪ 少しあごひげを生やして、イエスをイメージさせる衣装。回転の速いトリプルアクセルが決まり、一つ一つの動きがよくなっていく。トウループ3-3、3回転フリップとスムーズ。情熱的なステップ、ポジションチェンジの速いスピン。
技術の高さが彼の表現を高めることに気づいたシーズン。やりきった表情で手を合わせていた。
ミハル・ブレジナ(チェコ) SP:76.84(10)
テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」より♪ 中世風のベスト。トリプルアクセルがシャープに決まった 4回転サルコウはステップアウトで手をついたが、回転はしていた。曲と雰囲気をよく出しているステップ。フリップ・トウ3-3問題なし。
思ったより点が出なかったけど、回転不足?
アダム・リッポン(アメリカ) SP:75.14(11)
「Nyah」♪ 黒のVネック。4回転ルッツ下りた トリプルアクセルも入る。ギターのリズムでスピード感がありながら美しいステップ。両手上げの“リッポン”ルッツに3回転トウループのコンビネーション。スピンのレイバック姿勢でも拍手。
終わって高々と右手を突き上げた。。。しかしこの得点、ダウングレードか。
ペーター・リーベルス(ドイツ) SP:54.28(29)
「Clocks」♪ 昨季と同じ曲、同じふわっとしたシャツで。最初のフリップでステップアウトしたので単独にとどめる。トリプルアクセル転倒。後半のジャンプもステップアウトしてコンビネーションにできなかった。最後のフライングシットスピンで回転に入れず、呆然としてしまった
今季は怪我があって、あまり試合に出ていなかったが、シーズン最後が残念な結果に。
<G5>
無良崇人 SP:64.93(23)
ビゼー「カルメン」♪ コーチとがっちり握手してから出て行った。冒頭の4回転トウループはステップアウト。トリプルアクセルがまさかのシングルに フリップにつけた3回転トウループはこらえる。ステップは音とシンクロして、すごくカッコよかった。
口惜しいSPになったが、フリーで想いの全てをぶつけるんだ
デニス・テン(カザフスタン) SP:85.89(3)
「Caruso」♪ 白いシャツ、ハイウェストのベルトが光る。曲が途中から流れ出すアクシデント、仕切りなおしてなめらかに滑り出すが、4回転トウループで転倒。しかしトリプルアクセルは高い ルッツ・トウ3-3はちょっとステップアウト。所作のひとつひとつが美しいステップでフィニッシュ。
僅差でトップに立ち、会場は少しざわついた。
ハヴィエル・フェルナンデス(スペイン) SP:92.74(2)
「ブラック・ベティ」♪ ブラック一色。弾むように滑り出すと、4回転サルコウがぴたり ルッツ・トウ3-3、いつものように腕をぐるぐる回して踊ると観客がきゃあきゃあ
トリプルアクセルは傾いたが着氷はうまくいった。濃密でノリノリのステップ。
セルゲイ・ヴォロノフ(ロシア) SP:84.70(4)
サン‐サーンス「死の舞踏」♪ 黒にゴールドの羽ひらひら。スピードにのって4回転トウループ、ターンが入ったが3回転トウループをつける。トリプルアクセル余裕、3回転も余裕。スピンの回転の速さに拍手が起こった。
羽生結弦 SP:95.20(1)
ショパン「バラード第1番ト短調」♪ 日の丸とバナーが数え切れないほど、ここはもう完全に“ホーム”。静かに目を閉じて、じっと冒頭の音を聞く。ゆっくりと首をめぐらせて滑り出す。
4回転トウループ跳んで、手をついてステップアウト。シットスピン、キャメルスピン、その姿勢の美しさにため息。ターンからトリプルアクセル、軽やかに下りてイーグルへ。ルッツ・トウ3-3をしっかりと下りると、ピアノの細やかな音とシンクロしながらスピードアップしていくステップ。
どのポジションも素晴らしいスピンを終え、両手を掲げてフィニッシュ。その手をぎゅっと握りしめた。
柔らかく、甘く、なめらかで、しなやかで。ただそのスケーティングを見ているだけでいい。これがフィギュアスケート
シーズンベストがここで出た。
マクシム・コフトゥン(ロシア) SP:70.82(16)
ラヴェル「ボレロ」♪ 革の質感のある黒。硬質な感じの滑りにこの曲は似合う。4回転サルコウ+3回転トウループ決まった 次の4回転トウループが2回転に
アクセルもシングルに
手拍子のなかで力強いステップを踏んだが、、、
なかなか顔を上げることができないキス&クライ。フリーは巻き返せるか。
結果、羽生がトップに立ち、2位フェルナンデスで90点以上は2人だけ。3位テン、4位ヴォロノフ、5位閻涵、6位ブラウン、この4人が85点前後で表彰台争いになりそう。
7位から12位に、アモディオ、ジー、グエン、ブレジナ、リッポン、ビチェンコ。70点台後半というところ。
日本勢は、小塚と無良がフリー第1グループになった。フリーは今の力を出し切っておくれ
フリー滑走順は、小塚が1番、無良が2番。羽生は第4グループ3番目の21番。
明日は女子フリーと男子フリー