バイデンが大統領に就任したことが世界にとっての最大のリスクなのである。それを伝えない日本のマスコミは、報道機関の名に値しない。グローバリズムのウォール街の支持を受けたにもかかわらず、バイデンは手の平を返すかのように、政府調達で米国製品を優先する「バイ・アメリカン」の運用を強化する大統領令を発令した。「アメリカファースト」を掲げたトランプよりも、規制を強化する方針を明確にしたのだ。予想した通りで、自由貿易よりも保護主義の傾向が強まることが明らかになった▼バイデンが環境保全や温暖化の名目で、シェールオイルの生産をストップさせる方向に舵を切ったことで、世界のエネルギー問題が深刻化するのは必至である。これによって石油産出国が多い中東への関心が高まり、トランプがアフガニスタンからアメリカ軍を撤兵する方針であったのも撤回され、アメリカは軍事的にも深入りすることになるだろう▼台湾への中共軍機による挑発は目に余るものがある。ここ数カ月間は定期的に台湾南部と東沙諸島に偵察機などを飛ばしていたが、23日には爆撃機を含めて15機、24日には戦闘機など15機で威嚇した。バイデンに台湾を防衛する覚悟があるかどうかが試されているのだ。バイデンは暴走老人の部類であり、アメリカは大混乱し、世界中がかき回されることになるだろう。喜ぶのは中共だけである。