中国が狙っているのは尖閣を含む先島諸島ではないのか。松野官房長官は今日午前の記者会見で、中国の軍事演習が日本の排他的経済水域で行われることが判明したため、中国側に懸念を伝えたことを明らかにした。しかし、もはや「中国に懸念を伝える」という段階ではないのである。
与那国島を挟むようにして、南北で軍事演習が行われることになっており、島民の不安は想像を絶すものがある。与那国島の人口は1,625人で、2016年に陸上自衛隊の駐屯地が設置され、沿岸監視隊160人が展開している。今年4月には移動式管制レーダーも設置され、まさしく日本の最前線なのである。
自衛隊が守りにつく以前は、島内二カ所にある警察官派出所の拳銃2丁が頼りであったのだ。そのときと比べると、警備は格段に強化されているとはいえ、油断はできないのである。
ペロシ氏の訪台に関して、軍事的な力を発揮できなかった中国が仕掛けてくるとすれば、それは日本に対してではないか。演習期間中に何が起きるか見当がつかず、日本国民は一致して危機に備えなければならないのである。