つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

樋口一葉の旧居跡

2009年05月10日 | 名所
                 樋口一葉の旧居跡の掘り井戸

本郷三丁目の交差点の脇から菊坂通りはゆっくりと下り坂となっている。
途中小さな路地を入ったところに樋口一葉の旧居跡がある。
その路地には、掘り井戸が今も残っている。
この井戸で樋口一葉は茶碗を洗ったり、洗濯をしていたようだ。
今でも周りの住居は人が住んでいる。
この井戸の水は飲み水には適さないので、植木花の水掛けなどに使用している。

この辺りは昔は真砂町と呼ばれていた。
『切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ。……私にゃ死ねと云って下さい。』というと、有名な泉鏡花の「婦系図」(湯島の白梅)のお蔦の言葉です。早瀬は師匠と芸者の間で苦悶のときが続く。
その時に「真砂町の先生が許してくれないのだ」と言う台詞がある。
今なら「本郷4丁目の先生が・・・・」となるところ。
やはり旧住居表示の方が小説になります。

(5月10日記)
コメント
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