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型破りな時代小説「のぼうの城」

2008-09-25 17:37:05 | アフターあれこれ

わたしは戦争映画はきらいだ。戦がテーマの本もきらいだ。
だから、戦国時代を舞台にした小説などまず手に取らない。
でも、この本は広告のキャッチを見て、なぜかすぐ図書館に予約してしまった。
予約待ちが10人以上いたので、2ヵ月経ってようやく順番がまわってきた。
あっという間に読み終えてしまった。すごくおもしろかった。

戦に負ける側が主人公で、籠城して、最後は城を明け渡す。
歴史小説というのは、すでに結末が確定しているわけで、
物語はどうしたって、その結末に向かって進むしかない。
ところが、この小説ときたら、悲壮なところはぜんぜんなくて、
戦闘シーンはありえないほど痛快で、笑えるねたがいっぱいある。
登場人物たちは、主人公の「のぼう」はもとより、彼を取り巻く武士も百姓も
歴史上の人物とは思えず、まんがのキャラのように個性的で極端で〝かわいい〟。
ストーリーのテンポもよくて、読者を飽きさせない。
スピリッツでマンガ化したものを連載しているが、これならマンガ化しやすそうだ。

それにしても、武士の名前というのは読みにくくおぼえにくい。
よく翻訳小説のカタカナの名前がおぼえにくいという話を聞くが、
わたしには武士の名前のほうがずっとむずかしい。
初出にふりがなが打ってあるだけでは、次に出てきたとき
前に戻らないと読み方がわからないじゃないか。
「靭負」が「ゆきえ」だなんて、読める?

もっとも森博嗣の小説の登場人物は、時代小説でないのに、
同じくらい読めない名前ばっかりだけど。



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