(しゅんそうの かげのみそいて ふれあわず)
1 知り合って月日の浅い二人。女は、既に心を許し始めていて、手も握らないことに淋しさを感じている。
2 長年連れ添った二人。今では手さえ握ることなく、歩く二人の影だけが触れ合っている。淋しいと言えば少し淋しいが、世の中そんなもの。
3 春は出会いの季節。親しくなれるには、まだまだ月日がかかりそう・・・。いわば、水くさい仲。(作者の弁)だそうである。句は面白いが、この解説は淋しい。
4、愛し合っている二人は街を歩いている。暖かな今日、女は春の装いを凝らしているから、すれ違う人たちの目線を感じている。ほんの少しだけ男と離れていたい気分、せめて今だけ。
山笑う