夜の9時、八尾町指定の駐車場でバスを降りる。そこには、八尾育ちのガイドが待っていた。彼女の案内で、西町、東町、諏訪町、上新町など、ぶらぶら1時間近く歩く。
通りに面する建物は、江戸時代あたりの古い町家、屋敷、蔵などに統一されていた。郵便局や銀行なども一見するとそれに見えない、昔ながらの構えなのだ。見事であった。こんなに調和の取れた町なら確かに住んでみたい、と誰でも思うだろう。
さて、この町を日本全国からやってきたバスツアーの観光客が、風の盆を見ようと徘徊している。出発前に言われた通りの状況で、夜9時過ぎなのに通りは観光客に埋め尽くされていた。