日本で最も古いヘルメットと言えば、古墳時代の埴輪(はにわ)に青銅製の兜らしきものを被った兵士像がある。戦国時代の大将の兜は、本格的な戦闘帽というより、大将の威厳を誇示するための飾りようでもある。太平洋戦争の戦闘帽は、明らかに防弾用の実用的かつ無機的鉄製ヘルメット。
そして最新のヘルメットは、バイク用、工事用などの材質は強化プラスチックが多いが、ピンからキリまで様々だ。あんなもの被らなくても良い時代が来て欲しいものだが、日本に地震がある限り持たない訳にはいかない。我が家では、倉庫に埃を被ってぶら下がっている。
この句のヘルメットは、たぶんバイク用だろう、と思う。汗臭いだろうヘルメットに秋風と月光を入れれば、作者の心も爽やかになるに違いない。
ヒガンバナ(ヒガンバナ)