一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1952   夕顔や静かに闇が始まりぬ   鞠

2018年05月28日 | 岩戸句会 第五句集「何」

 この句は、初めて句会で皆さんの支持をいただいた句です。特に芸大の平山郁夫さんの事務所にいた村井良一さん(となみ)さんから「僕もとてもいい句だと思い、選句しました」と誉めていただきました。上手く俳句ができないので、いつも止めたい、と思っていたので、とても励みになりました。

 もう一人は、西行さくらさんで、いつも拙い私に、一から色々と教えていただきました。お蔭で、今日まで続けて来られたのだと思います。

本当に、お二人には感謝しています。これからもよろしくお願い致します。

 

美しき早春の旅始まりぬ

来し方の遠くで迎う雛の眼

嫁がない娘待ってる雛の宵

目黒川桜の中を流れけり

春の海群青世界鳶一羽

 

船人の海に突き出る桜かな

女子会やおかめ桜で舌鼓

母の日や天地無用の箱届く

ひらひらと光透かして竹落葉

梅雨晴間メールのパリはすぐ隣

 

紫陽花が雨の光となるところ

さくらんぼ口に広がる初恋よ

夏椿今日の夕日を惜しみけり

水音に耳が慣れゆく月涼し

暫くは蓮一面に身を包む

 

眠れぬ夜庭一面に月涼し

晩秋の唐招提寺甍波

通夜の雨ひととき止みて紅葉散る

晩秋の月の道行く薪能

初冬に息子と見るよディオール展

 

吹き上がり大仏撫でる落葉かな

冬の月重たきまでに澄みにけり

目が覚めて寒月の美にはっとする

冬木立夕日大きく呑み込みぬ

大寒に鵺の名碗美術館

(岩戸句会第五句集「何」より 高杉 鞠)

シラン(紫蘭)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする