かれこれ、雲水先生にお会いしてから十数年が過ぎました。一度陶芸に触れたくて、向かいの山の自宅から噂を聞き尋ね来て、岩戸山の岩戸窯へ・・・。現在も、私の美容サロンの茶碗は、すべて自作の岩戸焼を使用しています。
俳句は、海老名で雨宮絹代先生が、お客様という縁で始めていましたが、句会がなくなり、ほどなく多留男先生の句会にお誘いいただき、現在に至りました。
私の俳句は、いつまで経っても五七五の小さな日記です。一句一句、その時その時の情景や風物が思い出されます。上手くなる予定は全くないのですが、思い出作りとしてこれからも続けていきたいと思っています
初日記厚きノートの一ページ
それぞれの別れ近づく春隣
東風吹いて波音高き岩の浜
老いること味わい深し麦の秋
げんげ田に踏み込みランチタイムかな
オクターブ高きおはよう秘湯の初夏
夏めく日髪結い上げてハグをして
相傘の静けき夜や梅雨の雷
晴天を掃く如若竹騒ぐ朝
逝く叔父の名付けその日を紫陽花忌
短夜や寝息給うも縁の内
どの色も透き通っており喜雨の森
深緑を濃淡にして日射し降る
まだ誰のものでもあらぬ青き柿
夏の夜は話したきこと多くあり
送り火も題目も消え日暮れかな
どっすんと日は落ちゆける良夜かな
良き友と美酒を従え羽田発
頬杖と秋の夜長と名画かな
秋高し旅してみたき雲ひとつ
住職も塔婆も変わり秋の暮
白露やもう十分と母逝きぬ
帰り花人は心に生きるもの
冬ざれや探しもの又探しもの
沈む日に赤を濃くして冬紅葉
ブロッコリー