3月までに発売された曲の中で、とてもいい曲がありますので、そちらを先に取り上げたいと思います。3月16日に発売された島津亜矢さんの新曲『花として 人として』です。
これは内容的には人生応援歌と言えるのでしょうが、演歌系でよく見られるような根性や勇気を鼓舞するようなものではなく、人の生き方に寄り添い、優しく見つめるものになっています。これは仏教の「慈悲」に通ずるように思います。
仏教における「慈悲」とは他の生命に対して楽を与え、苦を取り除くことを望む心の働きとのことですが、この曲の歌詞にある「きみの涙に 花のこころ飾りたい」「いつの日か 咲かせてあげたい」といったフレーズはまさにその「慈悲」の心だと思うのです。
メロディーは美しいスローバラードで、歌謡曲の名手、杉本眞人氏のうまさが光っています。
「歌怪獣」と異名を取る島津亜矢さんですから、当然ながら歌唱は素晴らしく、聴いていて何か大きなものに包み込まれるような安心感が得られます。
この曲は演歌・歌謡曲の枠に収まらず、愛唱歌として息の長い存在になってほしいと感じさせる曲です。
今回は何か大げさなことを書いてしまいましたが、まあ気軽に一度聴いてみて、そのよさを味わってほしいと思います。
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