社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

8月12日(金) 山、森、墓参り。

2022年08月14日 11時07分28秒 | 2022年

 6時15分起床。

 朝食は抜き。

 妻と娘の朝食を終えてから、身支度を整えて7時半前に家を出る。今日から1泊2日で妻のご両親の故郷・新潟(上越)へ、お墓参りへ行く。

 東海道新幹線で東京駅へ出て、新幹線を乗り継ぐ。娘は大好きなはやぶさ号が見られてご機嫌である。

 乗車するのは、8:24発の上越新幹線とき307号。いつのまにか、上越新幹線にもE7系車両(北陸新幹線の車両)が使用されるようになったようだ。座席も広くて快適だが、上越新幹線っぽくはなくてちょっと残念。

 年齢的には少し早いが、娘の分の切符も購入した。彼女を膝の上に長時間乗せておける自信がないのだ。お金は掛かるが、自動改札を1人で通ったり、窓側席で嬉しそうに景色を眺めている姿を見ると、まあいいかと思える。

 目的地の越後湯沢までは、約1時間半。スマホの知育ゲームや「スパイファミリー」の動画を用意してあるので、これくらいならご機嫌で乗っていてくれる。

 越後湯沢駅で下車し、川越から自家用車で来ている義父母と合流。私たちはレンタカーを借り、車2台で出発する。

 上越方面へ向かって走る。義父母の実家はどちらも上越市にあるのだが、義父の実家は十日町寄りなので、今回は越後湯沢から入って上越妙高から帰るルートになっている。

 途中、農産物直売所に寄る。娘が恐る恐る熊の毛皮に触っている。確かに、私でもちょっと怖い。

 大きなスイカがとても安く売られている。

 義父母が買い物をしている間、向かいの田んぼを見に行く。

 さすがは米どころ。用水路の水が豊富だし、とても綺麗だ。

 再び車を走らせ、松之山温泉に立ち寄る。

 温泉宿「ちとせ」で昼食。

 宿泊客が夕食を食べる個室フロアで食べられるので、広いし周囲を気にせず食事が出来る。

 娘は美雪マス・鱒子丼のハーフサイズ。美雪マスが地元の名物らしい。

 妻は同じ丼に、にいがた和牛のステーキが付いた御膳。

 私も味見をさせてもらったが、ステーキがとても柔らかくて美味しかった。次に来る機会があればこれを選ぶと思う。

 義父はにいがた和牛の牛すじ煮丼、義母は美雪マス・鱒子丼、私は湯治豚丼を食べる。地元の銘柄豚「妻有ポーク」を温泉の熱で低温調理したものを「湯治豚」と呼ぶらしい。柔らかくて、脂がとても甘い。

 更に山道を進み、義父方のご先祖様のお墓参りへ。人里離れた山の中だが、以前は小さな集落があり、義父もここから山を下って学校へ通っていたらしい。

 トトロが出そうな森の中を歩いていく。いたとしても、もう私には見えないのだろうが。

 右奥に見えるのは、潰れた民家。人が住まなくなって老朽化が進むと、最終的には雪の重みで潰れてしまう。

 義父のお経を聞きながら手を合わせ、妻と娘を見守ってくださるようお願いする。お墓のある場所も木々に囲まれていて、涼しい風とお線香の香りが心地よい。来るのは大変だが、入るならこういう場所のお墓がいい。

 ここから更に車で山道を数分上ったところに田んぼがある(あった)とのことで、見に行ってみる。Uターンはもちろん、車のすれ違いすら不可能な道である。妻は昔、この道を祖父の軽トラの荷台に乗せてもらって走っていたらしい。

 今はもう木や草が生い茂っているが、以前はこのあたりに田んぼや畑があったそうだ。妻は子どもの頃に見た景色が懐かしく、車を下りて散策を楽しんでいる。

 私も途中で下りてみる。車の右手の草地は、全て田んぼだったらしい。

 農家の次男や三男は実家を継ぐことは出来ないので、都会へ出るか自分で農地を開拓することになる。昔はお米にお金と同じような価値があったので、不便な山の中にもどんどん田んぼが広がっていったそうだ(義父談)。

 義父母や妻は何カ所か親戚のところに顔を出すとのことだったが、娘が疲れてきたようなので、私と娘は先に宿泊先へ向かう。

 今日の宿泊先は、「神の宮温泉 かわら亭」。

 娘は温泉(大きなお風呂)に入れるのが嬉しいらしい。

 窓からの景色が素晴らしい。

 さっそく娘と一緒に温泉に入る。通常の湯船は娘には少し熱かったのだが、夏季限定で露天風呂の1カ所が温泉を冷やした水風呂(ぬるま湯)になっていたので助かった。水風呂で遊ぶ娘を眺めながら、私は隣の熱い露天風呂と水風呂を行ったり来たりしていた。水風呂だとのぼせることがないので、結局1時間近く入っていたのではないだろうか。

 お風呂から上がってしばらくしたところで、妻と義父母も到着。娘は妻と一緒にもう一度温泉へ出掛けていった。私はその間に部屋で仮眠をとる。温泉に入ったあとの仮眠が一番気持ちいい。

 18時半から夕食。娘は大好物ばかりのお子様プレートに目を輝かせている。

 料理は期待以上に美味しかった。この旅館は温泉宿というより日帰り温泉に宿泊施設が併設されているという雰囲気なので、正直なところ料理は大したことないのではと思っていたのだが、そんなことはなかった。部屋も快適だし、接客もとても丁寧だし、入った瞬間に感じるイメージと実態はかなり異なる。

 お刺身には、お昼に食べた鱒も入っていた。

 鮎の南蛮漬けの素揚げ。こういう食べ方もあるのか。

 郷土料理の「のっぺ」。

 南蛮海老の冷製ビスク。

 鮑のムニエル。

 国産牛のお浸し(雲丹添え)。

 地元(妙高市)の日本酒「千代の光」。辛口とのことだが、とてもフルーティーで飲みやすい。

 鱧、茄子、アスパラガスの揚げ出し。

 妙高市の矢代産コシヒカリ。お釜で炊き立てで、さすがは新潟という美味しさである。

 デザートはほうじ茶アイスと日向夏シャーベット。

 娘はおにぎりが美味しかったそうだ。確かに、米どころらしさ満点の豪華なおにぎりだった。

 夕食後、娘は隣の義父母の部屋とこちらを行き来して遊び、寝る前にはもう一度妻と一緒にお風呂へ行っていた。1日3回はさすがに多いのでは…。

 21時過ぎ、娘を寝かしつけるタイミングで一緒に就寝。