メモリアルデーで祭日だった月曜日,
バッキーの職場仲間が集まって
プールパーティーがあった。
気温はさほど高くはなかったが
青空には恵まれた。
プールの水が温かくされていたので
1人でプールに入れない
恥ずかしがり屋のけいちゃんと
私も ドボン
この家の持ち主であるティムさんは
5-6年前に
90代半ばだったお母様を亡くされ
それ以後 一人暮らしをされている。
お母様が亡くなられてから
庭にプールが作られ
キッチンも新しく改装された、、、が
リビングはお母様がおられた頃と
何一つ変わらない。
彼女のコレクションだった
小さな置物たちが
埃一つ被らず
テーブルの上に
列になって並べられていた。
まるで そこだけが 時間が止まったかのよう で
一瞬、身体が硬直した。
そして
"ティムは 未だに
母親を亡くした悲しみから
立ち直れていないのよ、、。" と
言った知人の言葉が
思い出され
胸がキュンとなった。
知人がその時 呆れたかのように
その話をしていたのは
亡くなられたお母さまが90代半ばで高齢だった事や
亡くなられてから
5-6年の歳月が経っている事からかも知れないけど
彼の癒されない悲しみを
そんな風に 捉えたくない、、、と
そう思う。
ただ
家族を亡くした 深い悲しみが分からない私は
言葉もなく
”リビングは母さんがいた時と
同じまま、、、手は一切つけていないんだ。"
と言うティムさんの顔を見る事さえ出来ず
黙って頷ずき 聞くだけだった。
"今日は楽しかったよ。
今度は カメ君も連れてきたいけど 良いかな" と
帰り際 バッキーがティムさんに訊いた。
この夏
又 ティムさんと時間を過ごす機会が出来そうだ。
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