今週末コロラドの家族がやって来るので
美容院に行く時間も
スティックで白髪隠しをする時間もないので

ちょっと 早かったけど
月曜の朝 美容院へ行って来た。


いつもと大して変わりはないけど
前回より ハイライトを少なくし
ダークな仕上がり

カラーとカットをしてもらったので
美容師さんとの時間も約1時間半
どちらからともなく
お互いの話が始まる。

何の話からか
私の両親の話になり
その話が終わってから
沈黙が数秒間続いたので
”美容師さんのご両親は まだお若いですよね。” と
彼女の両親の事を訊くと
”私の両親は私が小学生の時に離婚したのよ
父親の元で私たち兄弟は育ったんだけど
その父は10年前に亡くなったの。” と美容師さん
”そうなんですか
お父様は ご病気か何かで?” と
訊いた私に
肩で短い息を吐いてから
美容師さんがその日の話をし始めた。

30代から糖尿病を持つ彼女の父親が
67歳だった年のある日
白内障の手術を受けた彼は
丁度 インフルエンザにも罹っていた。
"私の夫も同じ時にインフルエンザにやられてたの、、。" と
言った彼女は
隣に住む父親の世話ばかりしてはいられなかった、、、と
言っていたのかもしれない、、。
普通の人でも 風邪などにかかると
アドレナリンが出て 血糖値が上がったり
又 風邪の症状による
水分不足などからも
それが上がるらしい。
風邪で食欲もなかった父親は
食事をしていなかったこともあり
自己判断で
その日 血糖値を下げる薬を摂らなかった。
その夜 薬を摂らなかった父親の血糖値は
急上昇し
糖尿病性昏睡に陥り
そのまま 亡くなってしまわれた、、、と言う。
予期もしない 突然の死
”風邪で血糖値が上がるって 知っていれば
クスリを摂るように 勧めたのに、、、” と
言った美容師さんは
自分を責めるようでもあり
父親の死は自分のせいではない と
言っているようでもあった、、。
この10年間
いろんな思いの中で苦しんできた彼女を感じた。
”あの夜 目薬をさしに 父さんの家に行ったのよ
風邪でとっても具合が悪かった父さんが
帰ろうとした私に
(ドアを閉めて ロックもしておいてくれ。)ってそう言ってから
まるで この夜 死んでしまうのを知ってるかのように
最後に
(俺を一人で死なせてくれ。) って言ったのよ、、、。” と
美容師さんがそう言った時
彼女の表情が軽くなり
重い息が吐き出されるかのようでもあった。
又 家族の死 を話題にしてしまったけど
風邪などを引くと
血糖値が上がる事を伝えようと思い
この話題にした。
