実は、書こうと思っていたネタがあったのだが、しかし今日のネタはこれしかないではないか!(笑)
中日ドラゴンズ日本一達成!バンザ~イ!!
なんと53年ぶりの日本一である。53年前といえば1954年、昭和で言うなら29年、あのルー大柴や田尾安志やカルロス・ゴーンが生まれた年である。こう書けば、その長さが理解して貰えるだろう(意味不明)。プロ野球12球団の中では(楽天を除けば)、最も日本一から遠ざかっていたチームなのである。でも、リーグ優勝はそこそこしてるのだ。去年までで優勝7回。セ・リーグでは巨人に次ぐ優勝回数を誇る。でも、日本シリーズでは負け続けていた。2回しか日本シリーズに出た事ない横浜(大洋)が2回日本一になり、ヤクルトは6回出て5回日本一になっている。広島だって、6回出て3回日本一だ。それに対して中日は7回出て1回日本一になっただけ。阪神(5回出て1回)を下回る確率の低さ。一体強いのか弱いのか。
そんな中日が、今年からセ・リーグにも導入されたクライマックス・シリーズ(以下CS)のおかげで、シーズン2位にもかかわらず日本シリーズの出場権を得て、そのまま日本一になってしまうなんて、皮肉なものだ。やっぱりこのCSという制度はおかしい(笑) 僕は前から言ってるけどね(爆)
でもいいのだ。制度があるなら、それを利用して正々堂々と中日は日本シリーズに出場し、そして勝った。実に素晴らしい。ほんとに、このCSそして日本シリーズでの中日は強かった。阪神相手の2連勝は予想できたけど(ファンの方申し訳ない。けど、力の差も勢いの違いも歴然としてたのは、認めざるを得ないと思うよ)、巨人相手に3連勝するとは思わなかった。最終的には勝つとは思ってたけど。
何故こんなに中日は強かったのか。いや、中日は強いのだ。それを言うなら、何故CSから日本シリーズへと続く試合の連続の中で、その実力をフルに発揮する事が出来たのか、という方が正しい。去年まで、中日は日本シリーズに出ると、いい所なくあっさりと負けてばかりだった。そんな中日が今年は信じられないくらい変貌していた。
それにしても、中日が日本一を決めた今日の第五戦、呆れるくらいカッコいいゲームだった。正直言って、出来過ぎ。先発山井が8回までなんとパーフェクト・ピッチング。一人の走者も出さなかった。9回は守護神岩瀬が登場、やはり三者凡退に抑え、山井と二人で完全試合達成。攻撃では日本ハムの先発ダルビッシュの前に1点しか取れなかったけど、その1点は平田の犠牲フライによるもの。投打のヒーローが山井と平田だなんて、出来過ぎだ。犠牲フライの1点だけによる1-0の完封ゲームほど、スリリングで感動的なものはない。しかも、完全試合だったのだから尚更だ。マジ、カッコ良すぎですよ。日本一を決める試合で、こんなゲームが出来るなんて、本当に中日は凄いチームだ。今日ほど、このチームのファンである事を誇らしく思った事はない。
しかも、日本シリーズのMVPが中村ノリだなんて、これまた話が良く出来ている。オリックスとモメて飛び出したはいいけど、どこも契約してくれず、間違いなく己の愚かさを悔いたであろう男が、土壇場で中日に拾われ、育成枠から這い上がって開幕スタメン。これだけでも出来過ぎなのに、チームは日本シリーズに出場し、自身はMVP。なんというか、呆れるくらいうまい話である。B級野球ムービーだって、こんな陳腐なストーリーなんてないよ。それを、実際にやってしまったのが、今年の中日なのだ。なんというチームなんだろう。
荒木、井端、森野、英智といった職人タイプの玄人好みの選手を揃え、川上、ウッズ、立浪、谷繁という華やかなスター選手がいて、朝倉、中田、山井の安定した先発陣に豊富な中継ぎ、そして絶対的守護神の岩瀬と、投手陣も万全、走攻守ともにリーグ随一のレベルであり、つけいる隙がないかと思えば、ただ勝つだけでなく、前述の中村ノリみたいな浪花節もしっかり押さえている。来年からどうするんだ、というくらい完璧な布陣。そして、忘れちゃいけない落合監督。去年はリーグ優勝の時に泣いたけど、今年は日本一になっても泣かなかった。日本一になるんだという意志、その裏付けとなるチーム力、CS・シリーズと続いた大舞台でも、適度の緊張感を保ちながら、平常心で試合をこなす事が出来た、という自信と充足感が、その表情には滲み出ていた。
ほんとに、なんというチームなんだ、中日ドラゴンズは!日本ハムも頑張ったけど、相手が悪かった。今の中日に勝てるチームはない。
2007年の中日ドラゴンズ、そして日本シリーズは、後生まで語り継がれていくであろう。
とにかく、嬉しい...
今日は一人で泣かせて下さい...by 杉浦忠
おっと泣いてるヒマはない、次はアジア・シリーズだ(笑)