「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

人を撃つ弾は放たず「五葉山火縄銃鉄砲隊」

2006-05-04 15:42:53 | 遠野
 遠野さくら祭りメインイベントとの位置付けの「遠野南部氏入部行列」は勤務のため参加も取材もできず・・・・しかし、今年は4日から7日までたまたま休みにあたり、世間並みに連休を過ごせそうでもある。

 さて、さくら祭りでのイベント、南部神社例大祭にあわせて、南部神社(鍋倉城址)境内において、郷土芸能競演会が開催されましたが、私のお目当てはお隣、気仙郡住田町の「五葉山火縄銃鉄砲隊」の演技、昼前に原野火災が発生し、職場に呼び出されたが、なんとか間に合いました。

 晴天、しかも桜も開花、南部鶴(遠野南部家家紋、南部向鶴)の旗も青空にたなびいている。



 おっと、そこへ南で境を接する大国、伊達藩の軍勢が「竹に雀」の軍旗をひるがえして、遠野南部家の牙城、鍋倉城へ攻め込んできた・・・。



 大胆にも鍋倉城へ攻め込んできたのは、気仙住田の五葉山火縄銃鉄砲隊の精鋭達・・・・



 さて、伊達藩は江戸時代、独眼龍の異名を持つ伊達政宗が藩祖であり、徳川幕府に継ぐ巨大軍事力を有し、しかも鉄砲大藩ともいわれる。
 遠野の隣、住田町、大船渡市、釜石市にまたがる五葉山は伊達藩直轄地とされ、その名も御用山、火縄の生産日本一だったと伝えられます。

 五葉山麓の集落には伊達藩から自衛の為として火縄銃十数丁を与えられたとされますが、北で境を接する南部藩対策、しかもそれは遠野南部家を意識してのことと思われます。

 いよいよ演武・・・


 すさまじい轟音・・・流石に生で、しかも至近距離からの鉄砲の轟音でシャッターを押しそびれた・・・。


三段撃ち

轟音とすさまじい煙・・・迫力があります。


伊達家鉄砲隊秘技・・・つるべ撃ち

 遠野南部家も八戸から遠野へ入部した際、25丁の火縄銃を持ち込んでいたと伝えられる。
 まさに虎の子の最強兵器といった位置付け、遠野南部鉄砲同心隊とでも名付けて隊を発足させ五葉山鉄砲隊と競演なんていうのも良いかもしれない。


 この迫力・・・・お城の二の丸に眠る歴代当主、さらに南部神社祭神の勤皇八世も伊達勢の鉄砲で度肝が抜かれたのではないでしょうか・・・。


演武が終了し、祭神に一礼・・・・南部藩にしてみれば昔は仮想敵国たる伊達藩、その伊達勢が遠野南部氏歴代を祀る神社本殿に一礼・・・さすが礼を重んずる伊達武士である。

 最後に五葉山火縄銃鉄砲隊は「人を撃つ弾は放たず、自らの邪念を撃ち、神仏に感謝の念と加護を吹き込む弾を放つ也」・・・by とらねこ

 近隣同士の争いのない時代、南部鶴も隣国伊達藩との友好、うれしいに違いない・・・。
 
 
コメント (12)
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