Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

三文小説(37)

2017-09-01 09:49:14 | 日記

 「会社の営業課長さんは良い方ですね、内の肇にも親切にしてくださって。」

と、彼女に切り出してみます。そしてちらっと野原さんの顔色を窺いました。

ハッと野原さんは顔色を変えました。小手川君のお母さんはおやっと思います。

 この時野原さんは課長の言葉を思い出していました。

課長に注意されていたのに、こんな風に小手川君の家まで来てしまった。彼の母も私が小手川君に近付くことに反対なんだわ。彼女は、暗に彼の母から彼と親しくしている事を咎められているのだと勘ぐりました。彼女は急いで頭の中であれこれと思案しました。

「そうですね、上司としては親切で気の付く方ですね。部下にはありがたい方です。」

などと言って、彼女自身が無難だと思う答えを返しました。

そして小手川君の母同様に、彼女ににっこりと作り笑いをして見せました。


三文小説(36)

2017-09-01 09:17:19 | 日記

 そんな彼等2人の話の一部始終は、彼等の横の壁、その内側の小手川君の家の台所で、お茶の用意をしていた小手川君の母に筒抜けに聞こえていました。

 最初はいったいどういう事になるのだろうと思い、彼の母は物音を立てずに静かに聞いていました。日頃何となく感じ取っていた息子の恋、その行くへを案じて松山君の話を注意深く聞いていたのです。が、ここまで聞くと、彼女は密かに苦笑いしてしまいました。

『内の子って、からかわれ易いんだから。』

 それにしても、内の子の本心はまぁ分かったけれど、今客間に来ているあの子はどう思っているのかしら。そう思うと、小手川君の母は野原さんの気持ちが急に気になりだしました。そこで、もう準備が出来ていたお茶を急いで茶宅に載せると、盆を用意する間ももどかしく、お茶を運んでパタパタと客間へ急ぎました。

 客間に入った小手川君の母は、そこで早々にお暇を告げたいと思って、じれったそうに小手川君を待っている野原さんの様子をしげしげと眺めてみます。野原さんの方は入ってきた彼の母親に丁度よかったと思いました。

「もう失礼しますから。」

野原さんは腰を浮かせました。

それで小手川君の母の方は慌てて、もう少し彼女に長居してもらおうと考えました。

「今、お茶菓子も持ってきますから、あの子も直ぐ来るでしょうし、もう少し待っていてくださいね。」

と、愛想よく作り笑いをして、はぁと野原さんが怯んだ隙に、ここぞとばかりに息子達2人の話で気になった部分を色々と質問してみます。


時々しています

2017-09-01 08:49:24 | 日記

 メンテナンスと言っても、今のところ飲料水だけなんです。防災リュックもそろそろ期限が近付いて来ているようです。今年初めてメンテナンスしてみます。

 さて、何時買ったリュックでしょうか?

こちらの地域で大きな地震があった後、スーパーで目についた時に1度買って来てみました。

 この防災リュック、当初置き場所に困りましたが、いざ被害が出た時、崩れた家から取り出しやすくて邪魔にならない場所、安全で中の物が壊れないような場所、という事で、台所や、その他の場所が候補に挙がりました。

 結局、寝所の近くに落ち着きました。夜なら背負ってすぐに外へ、昼ならそのまま家を飛び出して、壊れた家屋の中から取り出しやすい場所、かもしれません(ちょっと不安です)。

この後早速リュックの中身の期限を確かめてみます。