明日の日曜日は鎌倉市長選挙だ。自らがそれに立候補する可能性もあった町田隆彦氏が「普通に考えて今回の市長選で選ぶべきは一択で、中沢かつゆき氏!」と言う。うまいこと言うねぇ。私も「一択で中沢かつゆき氏」である。
今回の選挙の争点はいろいろある。全部話していたらキリがない。だからそのうち1点だけ、最大のものに絞って書く。それは市庁舎の深沢地区への移転・開発問題だろう。それに絡んで村岡新駅の問題もあるかな。
市長選候補者の中沢かつゆき氏は明確に反対の立場をとっている(↓)
YouTubeをクリックして視聴してください。
市民の多くも反対のはずだ。したがってそれを反映して現市議会議員の多くがそれには反対ないしは保留としていたことは、半年前に市役所移転を問う市民連絡会により行われた市議会議員選挙直前の市議会議員(当時は候補者)たちへのアンケート結果一覧表でもわかる。
詳しく見たい人はこのリンクからどうぞ(↓)
然るに、市役所がホームページや広報で発表した本庁舎移転計画には、もはやそれが「すでに決まったこと」であるかのように書かれている。「移転します」とあっさり書かれていた。これは騙しである。現市長の松尾崇氏と市役所職員はそう̪シレッと言ったとしても、実際はこの件はまったくの未定である。
深沢に新しい鎌倉市庁舎を建てることのビジョンと6つの要素は、鎌倉市のホームページによれば以下の通りだ。しかし計画される新庁舎は、現在の市庁舎に比較して、以下の6つの要素において優れていると言えるのだろうか? 災害時に頼れて、コンパクトで、民間資金を呼び込めるものだろうか? 私にはそうは思えない。とにかく深沢地区を開発したいという発想ありきの、取って付けた作文にしか見えない。
1. 災害時に頼れる?
深沢地域整備事業用地は想定最大規模の降雨で浸水すると予想されている。神奈川県の最新の「神奈川県境川水系洪水浸水想定区域図」では深沢地域整備事業用地がすっぽり浸水想定区域に入ってしまっている。ところが、それを市役所は知りながら、その事実を隠し、あまり危険には見えない古いハザードマップを用いて計画を説明し「深沢は安全」とアピールした。その隠ぺいは見事にその後バレてしまったが、それについては現市長も市役所も、言い訳に終始するだけで市民をだましたことの謝罪すらしないことはメディア等でご存じの方も多いことでしょう。
2. コンパクト?
現在の市庁舎よりも大きな面積の新庁舎がコンパクト? しかも現在の市庁舎に窓口機能を残すらしい。その分も加味したらさらにデカい。このDX(デジタル・トランスフォーメーション)化の時代に平成時代以前の図式だ。
3. 人や民間資金を呼び込む?
そんなことがどれだけ正確に期待できると言うのだろう? 何をどうやっていくらの民間資金を呼び込むのだろうか? 市役所や変なコンサルタントの作文でなく、本当に可能な具体的なアイデアと数字を提示してもらいたい。この計画で潤う人は確実にいるだろうが、使われるのは税金だ。バブル経済の崩壊以後30年以上経った今も日本各地でこうした名目で開発が行われている。その結果日本のGDPはさほど伸びもしない一方、その国債残高だけが増え続けて今やそれはGDPの2倍以上だ。世界にも稀な借金大国日本はそれを今後どうするのだろう? 鎌倉市も同様だよ。
4. 市民のつながりを生かせる?
5. 市民に寄り添った対応ができる?
6. 誰もが利用しやすい?
それら項目と深沢地区に新市庁舎をつくることに、いったいどういう関係があると言うのだろう? 現市庁舎でもしそれらがいまだに出来ていないとしたら、まずはそれが問題でしょう? 現市庁舎で出来てないなら、深沢地区に行っても出来ないって類の話だ。むしろそれは市職員の資質の問題であって、それを変えるべく市職員の人事制度を変え、経営コンサルタントでも雇いそのアドバイスを着実に実行して、市職員にビジネス的基本対応とサービス精神を学ばせた方がはるかに安上がりに4. 5. 6.を実現できるよ。また市役所職員の通勤先が深沢地区になったら、職員の通勤費の負担が市役所全体で増えるはずだ。市民の移動も今と比べてかなり大変になるだろうね。「いやそうではない、DX化が進むから在宅ワークが増えて通勤費はそんなにかからない」と言うなら、深沢地区にそんな大きな新市庁舎を建てる意味がますますわからなくなるし。
そんなこんなで現市長である松尾崇氏や鎌倉市役所が推進しようとする深沢地区への市庁舎移転・開発問題について、それをなぜすべきなのか、私には理由がよくわからないのである。
再掲。市長候補者の中沢かつゆき氏は市庁舎の深沢地区移転に明確に反対の立場をとっている。
YouTubeをクリックして、どうぞご視聴ください。市庁舎移転問題以外の争点についての中沢かつゆき市長候補の考え方は、彼のYouTubeチャンネルにたくさん掲載されているので、そちらをご参照ください (↓)
ちなみに中沢かつゆき市長候補は右側の人である。
左側は長嶋達弘市議会議員である。毎度市議会議員選挙でもトップ当選の議員だ。中澤かつゆき市長候補とタッグを組んで、現在活動中である。
ちなみに松尾崇現市長も前回の市長選挙でトップ当選だ。ということは直近の市議会議員選挙で長嶋市議会議員に投票し、なおかつ直近の市長選挙では松尾崇市長に投票したという市民が結構いると思われるが、実は両者の主張は正反対と言ってよいものばかりである。
最大の問題である市庁舎の移転問題だけをここでは取り上げたが、それ以外の諸問題についても内容的にそしてそれを進めるやり方に問題が山積みなわけで、それでもみなさんはまた現職市長に投票しますかねぇ。。。
現職市長のTwitterをご覧ください。
「市長選中でも公務(現市長としての仕事)優先だから市役所へ行く」と松尾市長は書いている。市長は市議会議員とは立場や職責が異なり、市長という仕事としてはそれは当たり前のことだろう。しかし松尾現市長は半年前の市議会議員選挙ではお仲間の市会議員候補者の選挙応援を平日昼間からやっていた。ご記憶の方も多いだろう。世の中、こんなものなのだ。
ということで、今回は一択。
明日は市長候補・元市議会議長の中沢かつゆき氏に投票する予定。