トリス・クラシック。
日本のウイスキーの名品。
大衆的な商品。700mlで西友七里ヶ浜店では600円台。
このおじさん、昔からこんな顔だよね。
「あ、おとーさん、またそんなの飲もうとしていますね」とドガティ君が批判的に私を見る。
ドガティ君、トリス・クラシックは国民的な飲み物なんだよ。
それもね、80年近く国民に愛飲されて来たんだ。
これを飲まないと日本人になれないよ(笑)。
1946年と書いてあるね。
前年8月に第二次大戦が終わってまだ国民の多くが食べ物を確保するのにも苦労していた時代だね。
そういう時代でもウイスキーを飲みたい人は飲みたい。お酒って、いつも優先順位が高いんだよねー(笑)
でも当時はシングルモルトなんて問題外。ブレンドだって輸入物なんて飲めないから。高過ぎて手が出ない。
そんな時代に生まれたトリス。サントリーはいつもアイデアがいっぱい。
もうひとつ古典的なものを紹介しましょう。
ココナッツサブレだ。半世紀以上前、私が小学生の時にかなり食べた覚えがある。
1960年代。とてもおしゃれなお菓子に見えたもんだ。
今もスーパーでよく売られている。
しかもこれ、日持ちするんだよね。
どんどん買って、家に置いておきましょう。
今は小さくなって、個別包装になっている。
小さな袋に、昔より小さめなサブレが4枚入っている。
甘すぎず、香ばしく、ココナッツサブレっていいね。
そしてそれをおつまみにトリスを飲みましょう。
最近ショットグラスがなくなってしまい、1個だけ新しいのを買った。
Amazonで税込み送料込みで440円。
イタリア製らしい。
そこにトリスを注ぐ。
アルコール度数が37%と書いてある(↓)。ちょっと薄め。
昔、鉄の女(英国のサッチャー首相のこと)が来日した時に「英国のウィスキーが優れていると思うが、それをもっと輸入してほしい」と日本に要求した。
その後日本経済新聞で当時のサントリー会長である佐治敬三さんが私の履歴書に書いておられたことを記憶している。間違っているかもしれないけどね。それはおおよそこのような内容だったように思う。
「サッチャー首相は日本のウィスキーが英国のそれと違うと言ったが、当たり前だ。まず日本人はウィスキーを水割りで飲むことが多かった。加えてその飲み方はあたかも日本酒を口の中で楽しむように、時間をかけて舌の根にしみ込ませるようにその味を楽しむのだ。英国のウィスキーのようにストレートで口の中にポン!と放り込むのとは違う。そんな日本人の飲み方を考慮して我々はウィスキーを作っているのだから」
しかし私はこのトリスをストレートで飲む(笑)
結構イケるよ。味がいい。600円台なら十分でしょう。よくできていると言える。
私は仕事でサントリーにずいぶんお世話になったのだ。
だから褒めるわけじゃないけれど、長年サントリーさんとお付き合いしていて思ったが、とてもユニークな会社で社員さんも楽しい。一時期キリンとの統合の計画が出たけれど、あれはなくなって良かったと思う。
キリンはいろんな意味で優等生。でもあまり面白くない。優等生だから(笑)。
サントリーは暴れん坊と言うのか、あちこちはみ出すタイプの会社だ。学生時代の友人もそうでしょ。ヘンなやつが付き合うには楽しい。CMがよくできているのは昔から有名だし。
開高さんも、山口さんもここの出身だ。そういう人たちを抱え込む楽しさがあった会社なのだ。
トリスのこのおじさんについて、私はかなりの思い出がある。
Suntory Torys Whisky Commercial(1960's)
幼少の頃の私はこのトリスのおじさんを怖がったらしい。
私はそれを覚えていない。
このおじさんがテレビのCMで出て来ると、気味悪がって泣いたこともあるらしい。
【昭和CM・1961年】トリスを飲んでHawaiiへ行こう!
ぼくちゃんは憶病だったのだ。
記憶してないわぁ~。