初夏の庭は平和。
でも我が家は平和ではなかった。
我が家のアイドル、ドガティ君が不調だったのだ。
空腹になると胃酸過多になり胃液のようなものを嘔吐するって犬にはよくあることだ。珍しくはない。
そしてそれはドガティ君にも時々あった。
1日2回あるごはん時間の前になると、空腹感がひどくなるらしく、それが稀に起こるのだった。
しかしそれとは異なる深刻そうな嘔吐を何度か繰り返したので、まずはかかりつけの七里ガ浜ペットクリニックへドガティ君を連れて行った。
そこから紹介される形で、CT設備を完備し外科手術を多く行うマーブル動物医療センターへ向かった(妻が。私は仕事)。
エコーだけではよくわからない。
胃から小腸へ抜けるあたりで、何らかの原因で食べ物が滞留し、うまく大腸へと流れて行かないようだ。
ドガティ君が何か異物を呑み込んでしまいそれが胃から小腸への食べ物の流れを妨げているのか?
あるいは何か他のこと、例えば途中に腫瘍があって、それが原因なのか?
この段階ではその原因を特定できなかった。
ということで、その翌日に妻と私はドガティ君を連れて、再びマーブル動物医療センターに伺うことになった。詳しい判定をするために、CT検査を行うのである。
口から水や食べ物を入れると吐いてしまうので、ドガティ君はこの検査の日もその前日も、わずかの水しか飲ませてもらえず、ほとんど何も食べていない。点滴はシッカリしてもらったが、それでも見ていてかわいそうなくらいだった。
「どうして水を少ししかくれないのか? どうしてごはんが全くもらえないのか?」と悲しかったことだろう。
必死で我々のあとをついて回っている。もともとスリムなんだが、さらに細くなってしまったねえ。
なんだかかわいそうで見ていられない。
空腹のあまり、絶望感。
それでは前日に続きマーブル動物医療センターへ行きましょう。
藤沢市内はあちこち激混み。
やがて到着。
全身麻酔とCT検査のため、難波先生(院長)と看護師さんにドガティ君を預けて、我々は一旦帰宅した。
途中で湘南モールフィルに立ち寄りお弁当を買って帰る。
醤油焼きそば。
キュウリにフライドポテト。
そうしたらすぐに院長から電話がかかって来た。
「CT検査をしたところ、どうも小腸の途中におかしなところがあるようだが、それは開腹手術をしなければわからない。このまますぐに手術を開始していいか?」との確認だ。
当方に異論はない。「すぐに開始してください」と伝えた。
*******************そこからしばらく経過*******************
午後に我々は再びマーブル動物医療センターへ。
3時間後くらいに面会。
術後まだ麻酔の効いたドガティ君。ヨロヨロだ。
いつもの楽しそうな顔とは大違いだ。
だらぁ~~ん、ぼよぉ~~んとしているだけ。しっぽも振らない。しっぽは垂れさがっているだけ。
麻酔が消えたら、今度は痛いんだろうねえ。
小腸に異物が入っていた。どうもおもちゃあるいはボールの破片だ。
犬がこうした異物を呑み込むことは稀にあることだ。
しかしドガティ君は普段はそれをしない。
また通常なら、大きな異物は胃の中に入った後で吐き出してしまうし、小さければ糞といっしょに出てしまう。
ところがこの破片のサイズが絶妙だったようで、小腸の途中にジャストフィットして、止まってしまったらしい。それが小腸を塞いだ。
ここがその部分。小腸とその中にひっかかって止まっている破片だ。
ドガティ君の手術中の写真を見せてもらったので、記念に撮影。
点滴のあとも痛々しい。
しばらくは入院だ。
点滴から始まり、最初は水も口からは飲まない。やがて口から水を飲ませ、その後問題がなさそうならおかゆ状のものが食べられるようになるだろうけれど、それには何日かかかる。
面会にまた来るからね。
おそらく抜糸の前には退院になりそうだ。しかし、その時の食事はどうなるのかな。
麻酔のせいなんだろうが、反応もない。
ぼんやりと私達を見るだけ。
早くいつものおめめクリクリになってね。
こんな顔に(↓)。
【注意】
その後ですが、術後経過は順調でドガティ君はとっても元気なので、ご心配なさらないでくださいね。