本日の投稿は、この曲でも聴いて、ゆっくり読んでみてください。
桑田佳祐 – 風の詩を聴かせて(Full ver.)
来る5月30日(木曜日)に、稲村ヶ崎洋菓子店が営業を開始する。
インスタグラムはこちら:
オンラインストア(近日中に公開)はこちら:
「だったら、それを見るわ。このブログを読む必要なんてなぁ~い」なんて思わないでね。我慢してこの投稿を読んでみてね。お店については、他人(=私のこと)からの評価も知っておこう!
以前からこのあたりではこのお店のことがかなり噂になっていた。
鎌倉山のハウス オブ フレーバーズで長年菓子職人を務めた小林さんが、満を持してご自身のお店を開くことになったのだ。
めちゃくちゃ楽しみだねぇ。
定休日: 火曜日、水曜日
営業時間: 10:00~17:00
住所: 鎌倉市稲村ガ崎5丁目21-5
電話: 0467-28-9612
さあ、みなさん、行ってみませんか? 稲村ヶ崎洋菓子店へ!
稲村ヶ崎というのは本来は岬の名前で、下の地図で言うと①のところ。歴史上も有名な場所だね。
古くからの岬の名前としてなら一般的に稲村ヶ崎と書くが、現在の住所区分では稲村ガ崎と書く。稲村ヶ崎洋菓子店という店名と同じく、私も稲村ヶ崎と書く方が好きである。
遠くから江ノ電を利用しての来店なら、以下の駅が利用可能と思われる。
②七里ヶ浜駅
③稲村ヶ崎駅
④極楽寺駅
【Source: Google】
このお店(⑤)から一番近いのが③の稲村ヶ崎駅だ。駅からお店までは900m。
次に近いのが②の七里ヶ浜駅からの道だね。
④の極楽寺駅から行くルートも近いように上の画像では見えるが、直線的には行けないので、やめておいた方がいい。慣れた方なら山越えするパターンもあるが、それは一般的には無理。
距離的に言うと近いのは稲村ヶ崎駅から歩くことなんだが、歩きやすさという点からいったら、七里ヶ浜駅から歩くのが楽かもしれない。車歩分離が行われた道を通り、そのまま七里ガ浜住宅地内へ入ってしまえるからね。道幅も広いし。
七里ヶ浜駅からのコースのもうひとつの利点は、七里ガ浜住宅地内の循環バスが使えるところだ。江ノ電利用者は、七里ヶ浜駅前のバス停から現金で120円を払って乗車しよう(Suica等交通系電子マネーだとそれより高くなる、なぜか?・・・これが我々住民たちの大きな疑問なんだなー)。丘の上の住宅地内にある稲村口バス停でバスを降りれば、稲村ヶ崎洋菓子店は目の前である(↓)。
【Source: Google】
稲村口バス停はこちら(↓)。
なんて親切なブログなんでしょ。バス停の画像付きだ(笑)。
しかも時刻表付きだよ。
この循環バスの七里ヶ浜駅バス停の発車時刻表はこちら。
本数が少な過ぎだが、この田舎感がいいね(笑)。田舎なんだ、ここは。
ということで、結論。
公共交通機関 + 徒歩を前提とすれば・・・私ならこのお店に行くのに稲村ヶ崎駅あるいは七里ヶ浜駅から歩くけれど、「坂を上るのが嫌」という方は、七里ヶ浜駅からバスの選択もありね。もちろんクルマやバイクに乗ってお店に来ちゃっても大丈夫。
このお店の開業を前に、私はお店を突撃取材した。
この階段を上がれば店内に入れるよ。
駐車場はクルマ2台が可能かな。
先ほどの画像をもう一度。これがお店の看板ね。
よく見てください。このフォントがいいでしょう。
名刺やロゴマークと同様、看板においても、これはとても大事なこと。
こういう看板のフォントって、そのお店のイメージをつくるから。
店主さんが数ある書体から選び抜いたのがこのフォントで、このお店のイメージにぴったりだ。
洋風だけれど、昔日の和風ムードも僅かに漂う。
この看板は裏がこうなっている(↓)。 古そうだ(笑)。
いいよねぇ、こんなの。
このお店は古いものを大事にする。この看板だけじゃないよ。順番に紹介しましょう。
洋菓子の話の前にお店の外構や内装の話をたくさんするので、ご関心ない方はそこは飛ばして後ろの洋菓子の画像から読んで頂いてよいけれど、店主さんのアートな面を理解するには、この店舗の内外の様子を見ておいて損はないよ。洋菓子店とは、洋菓子そのものだけではなく、お店の内装や外構、お店の人々のお人柄や趣味嗜好、それら全体の総合芸術のようなもの。
この石積みがすごい。
かなり風化した古い大谷石を使っている。しかも弧を描くように積まれている。
これらはすべて手で持ち上げて積んだらしい。私だったら腰が死んでしまうので、時給を5,000円くれると言われても断る作業だ。でも10,000円くれるならやるかもしれない。
わかりますか、この感じ。相当風化が進んでボコボコしていて、とても良い風合いだ。
やがてここに苔がついて、土が溜まり、そこに種が飛んで来るね、きっと。
楽しみだ。
では、この階段を上がってみましょう。
この電灯の笠は桜が使われているらしい。上部は鉋の削り址が鮮やかだ。
手作り感満載のこのお店だねぇ。店主さんの考え方がよく反映されていると思うわ。
工事を請け負った工務店さんや造園屋さんと、そんな店主さんとの共同作業による作品だ。
この引き戸も相当なもんだね。取っ手が右端にあり、右から左へ動かして開ける戸だ。しかし取っ手の下に小さなねじ締錠があるでしょ。つまりこれは、本来は左右逆向きの動かし方の戸ってことだ。取っ手はこのお店の状況に合わせて新たに逆側(右側)に付けてあるのだよ。建具の遊びですね。
さあ、店内に入りましょう(←「やっと店内かい」との声が聞こえそうだ)。
しかし洋菓子の話はまだ先なの(笑)。ごめんね。
まず店内に入ったら、扉の前の床をグッと見つめよう。
これは木挽きの古材である。しかもですね、画像で右側に見える白い壁も塗り壁だよ。
今時こんなのなかなかないね。手が込んでいる。
製材機で切り出したものではない、人間の力で大鋸で切り出した古い板を床材に使っているし、壁は塗っているし。
表面の表情を見るか、端的に手で触れてみれば、これが木挽きであることはわかる。
どれだけ店主さんが、このお店の外構や内装に思いを込めたかがわかるでしょう?
新建材でパンパカパ~~ンと手早く作っちゃうやり方もあるんだが、そうではないのだ。
観察すれば、いくらでも語ることがあるお店だからね。なかなか洋菓子の話が始まらないね。困っちゃうねぇ。
ここからやっと洋菓子の話が始まるわ(^^;;
こちらがガトー・ブルトン。レーズン入り。
フランス、ブルターニュ地方(=ブルトン)のバター・ケーキだ。
ブルターニュはブリテン(英国)と語源は同じ。大陸のローマ人やその後のアングロ=サクソンなんてのが来る前から英国にもともと住んでいたブリトン人と同源の人々が住んでいる現フランス北西部の地域がブルターニュだね。
ガトー・ブルトンはとっても重厚なお菓子。
ズシリと来る。使われた材料が想像されちゃうねえ。
こういうの、毎日食べたいなぁ・・・(笑)。
ガトー・ブルトンの価格は1本が 4,700円╱5,000円(税込み単品╱税込み箱入り)。
すべての製品について、どこかに配送する場合はその料金が別途必要となるよ。
こちらは夏蜜柑のパウンド・ケーキ。
香ばしくて、色がとても綺麗だねえ。
夏蜜柑は、店主さんによってかなり厳選されたものが使われているらしい。
本当に味わい深いよ。
これもぜひ皆さんに食べてもらいたい。
夏蜜柑のパウンド・ケーキは1本が 2,500円╱2,800円(税込み単品╱税込み箱入り)だ。
稲村ヶ崎洋菓子店は、こうした焼き菓子を中心にしたお店になる。
そして土曜日限定でシュー・クリームが販売される予定である。
そのシュー・クリームも食べてみたいわぁ~。
さて、こちらは焼き菓子のセットだ。翁セットと呼ばれるよ。
営業開始の5月30日(木曜日)から6月3日(月曜日)までの5日間、このセットが売り出される。
ただし累計100個のみの限定販売。早い者勝ちで、100個売り切ったところで終了だよ。ほしい方は早めにどうぞ!
内容は以下のとおり(左上から右回りで):
1.夏みかんのコンフィ
2.フィナンシェ
3.ガトー・ブルトン
4.夏蜜柑のパウンド・ケーキ
5.抹茶のメレンゲ・クッキー
これは箱入りのみで 税込み2,300円。
5.抹茶のメレンゲ・クッキーに替えて、コーラル・ココ(ナッツ)のメレンゲ・クッキー(↓)が入ることもあるらしい。どちらも単品で買うなら税込み700円だ。
楽しみだね。
これが先ほどのセットの中に見えたフィナンシェだ。
これをコーヒーあるいはミルクティとでも頂けば、気分は最高。
フィナンシエとは金融、財政、カネを意味する言葉だね。英語だとfinancialだ。あの有名な新聞の名前と同じ。
名前の由来は諸説あるが、金の延べ棒に似た形の型で焼かれたお菓子だからという説や、パリ証券取引所の付近でよく食べられたからだという説もあるらしい。
ってことは、これを食べれば金運がアップしそうだね。
フィナンシエの価格は 400円╱2,700円(税込み単品╱税込み6個箱入り)。
なにせ金の塊(みたいなもの)を自分の胃袋に入れるわけだから、鎌倉市内某所の銭洗弁天でお金を洗うなんて不確かなこと(↓)よりも、より確実性高く金運がアップする(・・・かもしれない)。
抹茶のメレンゲ・クッキーの上にちらっと見えるのは夏蜜柑のコンフィ(↓)で、価格は 税込み1,000円。チョコレートが加わると 税込み1,200円。
翁セットの画像にあった能面の絵。
この絵のモデルになった本物の能面が、お店の内壁にも飾ってある。
そこでまた別の驚きなんだが、店主様のご親戚筋って、なんと!能面師だったらしい。
アートな家系にお生まれになった菓子職人小林さんは、アートな洋菓子を今後はこのアートな店舗で製造、販売なさるわけです。
素敵なお店でしょ?
あなたも行ってみませんか?
こちらもご覧ください。
これが店舗の上がり框。その奥の木挽きの古材の床に負けないくらいこの上がり框がすごい。
この画像(↓)を見たら、これが生半可な古材でないことがわかるでしょ。
この表情、年輪の深さをご覧ください。
製材された後、長年海中で揉まれた物をそのままここに使っている。
これは漁礁の部材として使われていた古材だ。大きく開いた穴の中には太いねじが打ち込んであったらしく、その溝が刻まれている。
担当した工務店さんの遊びがここにもあるね。
最後にもう一度、木挽きの古材の床をどうぞご覧ください。
因みに、店主さんご夫婦は愛犬家である。
ワンコ連れで来店した人は、お買い物の間、ワンコをここへつないでおけるようになっているよ。
お店が面する道路の南方向を見ると、こんなところだ(↓)。
北方向を見ると、こんな風景ね(↓)。
最寄りの四つ角から西を見る(↓)。
東を見る(↓)。
以下は近隣の観光案内。
ドガティ君がよく遊びに行く由比ヶ浜からだと、稲村ヶ崎はこんなふうに見える。
それを反対側、七里ヶ浜側から見ると、こんな具合。
美しいところなのさ。
鎌倉山に登ってみると、稲村ヶ崎の岬は見えなくなる(↓)。
下の画像で言うと、左手の山の先にそれは隠れている。
上の画像の家並みの中心にあるのが、江ノ電稲村ヶ崎駅から稲村ヶ崎洋菓子店へ向けて谷戸を上がって来る道路だ。
どんどん話が逸れるが、この道路の周囲のことを細かく書いたのが、鎌倉育ちの作家保坂和志さんのこの小説、季節の記憶。
稲村ヶ崎のことは、同地在住の甘糟リリ子さんのエッセイにもよく出て来るね。
ついでに、さらに話が逸れるが、名取佐和子さんのこの小説もあるよ。これは七里ガ浜住宅地が舞台だ。
このブログをお読みの皆さん、観光がてらでも稲村ヶ崎洋菓子店へ来てみませんか?
優しい店主さん、あるいは奥様、あるいは店員さんが迎えてくれますよ。
おいしい焼き菓子はいかがでしょう。
すでに最初の方で書いたけれど、お店の詳細を再度記載しておきましょう。
稲村ヶ崎洋菓子店
定休日: 火曜日、水曜日
営業時間: 10:00~17:00
住所: 神奈川県鎌倉市稲村ガ崎5丁目21−5
電話: 0467-28-9612
Instagram:
Online Store(近日中に公開):
稲村ヶ崎洋菓子店をよろしくお願いしますね。