今年の中小企業診断士一次試験「経済学・経済政策」の第5問に面白い問題が出た。以下はその問題の全文である。
第5問 日本の金融政策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア インフレ・ターゲティングとは、物価の安定を具体的な物価上昇率(消費者物価指数等)の数値で示すなど、金融政策の透明性向上のためのひとつの枠組みとして議論されたものである。
イ 金融の量的な指標に目標値を決め、それが達成されるように金融緩和を行うことを「量的緩和政策」と呼ぶ。
ウ 準備預金制度とは、この制度の対象となる都市銀行などの金融機関に対して、受け入れている預金等の一定比率(準備率)以上の金額を日本銀行に預け入れることを義務付ける制度である。
エ 日本銀行は中央銀行としての独立性を担保されているが、金融政策運営を討議・決定する会合(金融政策決定会合)では、財務大臣は議決権を行使することができる。
さて、正解は? エ、 よく知りませんが、このような規定はないようです。アのインフレターゲットやイの量的緩和などはすでに経済の常識なんですね。
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日本銀行金融政策史 |
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