今日の『朝日新聞』朝刊に、「テレビ局の下請けいじめ、是正へ指針 総務省」という記事。
総務省が「テレビ業界にはびこる“下請けいじめ”の取引慣行を是正するための指針を発表」という内容だ。
この指針は「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」。
放送局に、制作会社に対する、以下のような行為の“禁止”を求めるものだ。
(1)番組テーマ曲の著作権譲渡の強要
(2)アニメ番組の制作で一方的に2次利用収益の割合を決める
(3)番組制作会社への強引な出資
これ自体は、確かに禁止すべきことであり、しごく真っ当な話だ。
しかし、それよりもむしろ「まだ、そんなこと、やってるんですか」という情けない思いのほうが強い。
「下請けいじめ」をなくすためにと、総務省と放送局、そして番組制作会社の代表が、今年の初めまで1年間も協議を続けてまとめた“自主ルール”は、どうなっているのか。
3月から先行実施されているルールには、以下の3点が盛り込まれていたはずだ。
(1)制作会社への発注書・契約書の交付と契約金額の記載を義務づけ
(2)番組「買いたたき」を禁止
(3)制作会社が持つ著作権の譲渡強要を禁止
そこには、わざわざ「放送局は制作会社に対して取引上、優位な地位にあることが多い」と明記してあった。
この3月の先行項目に、今回の3点を加えていく“必要”がある、ということだ。
また、新たなガイドラインでは、「制作会社との取引条件の交渉では、著作権の帰属を協議するよう求める」という。
「著作権」は、著作物を製作した者に、自動的に(申請などせずとも)発生する。作り手にとって大切な権利だ。
広告収入が激減している現在、各局が必死で推進しているのが、番組の2次利用をはじめとする「放送外収入」の確保。
その2次利用の際、著作権が大きな意味をもってくる。
双方にとって「著作権の帰属を協議」するのは当然なのだが、それさえきちんと行われていないということだ。
長く制作会社で仕事をしてきたから、という意味だけでなく、「下請け」という言葉も、「いじめ」という言葉も、辛い。
「格差社会」の縮図のような状態のままでは、2次利用に足るような、優れた番組(コンテンツ)も生まれにくいはずだ。
今月中に実施されるというこのガイドラインが、有効に機能することを願いたい。
総務省が「テレビ業界にはびこる“下請けいじめ”の取引慣行を是正するための指針を発表」という内容だ。
この指針は「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」。
放送局に、制作会社に対する、以下のような行為の“禁止”を求めるものだ。
(1)番組テーマ曲の著作権譲渡の強要
(2)アニメ番組の制作で一方的に2次利用収益の割合を決める
(3)番組制作会社への強引な出資
これ自体は、確かに禁止すべきことであり、しごく真っ当な話だ。
しかし、それよりもむしろ「まだ、そんなこと、やってるんですか」という情けない思いのほうが強い。
「下請けいじめ」をなくすためにと、総務省と放送局、そして番組制作会社の代表が、今年の初めまで1年間も協議を続けてまとめた“自主ルール”は、どうなっているのか。
3月から先行実施されているルールには、以下の3点が盛り込まれていたはずだ。
(1)制作会社への発注書・契約書の交付と契約金額の記載を義務づけ
(2)番組「買いたたき」を禁止
(3)制作会社が持つ著作権の譲渡強要を禁止
そこには、わざわざ「放送局は制作会社に対して取引上、優位な地位にあることが多い」と明記してあった。
この3月の先行項目に、今回の3点を加えていく“必要”がある、ということだ。
また、新たなガイドラインでは、「制作会社との取引条件の交渉では、著作権の帰属を協議するよう求める」という。
「著作権」は、著作物を製作した者に、自動的に(申請などせずとも)発生する。作り手にとって大切な権利だ。
広告収入が激減している現在、各局が必死で推進しているのが、番組の2次利用をはじめとする「放送外収入」の確保。
その2次利用の際、著作権が大きな意味をもってくる。
双方にとって「著作権の帰属を協議」するのは当然なのだが、それさえきちんと行われていないということだ。
長く制作会社で仕事をしてきたから、という意味だけでなく、「下請け」という言葉も、「いじめ」という言葉も、辛い。
「格差社会」の縮図のような状態のままでは、2次利用に足るような、優れた番組(コンテンツ)も生まれにくいはずだ。
今月中に実施されるというこのガイドラインが、有効に機能することを願いたい。