碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『ウオール・ストリート』の苦味

2011年02月13日 | 映画・ビデオ・映像

映画『ウオール・ストリート』を観てきた。

『ウオール街』同様、オリバー・ストーン監督作品だ。

冒頭、投資家ゲッコー(マイケル・ダグラス)の出所シーン。

入所した際に取り上げられた品物を受け取るのだが、そこで差し出される無線機みたいなデッカイ携帯電話に苦笑い。

かつて私たちもロケなんかでこんなの使ってたなあ、って。

時間経過を一瞬で見せる上手い演出だ。

前作から現在まで23年。

世界経済も金融界も大きく変わった。

変わらないのは人間の欲望か。

今回はゲッコーだけでなく、彼の娘(キャリー・マリガン)とその恋人である有能な若手投資家(シャイア・ラブーフ)が絡んでくる。

世代交代?

いやいや、マイケル・ダグラス、まだまだ元気です。脂っこいです(笑)。

物語そのものは全体的にやや苦い。

その苦さが、金融界というものの実相なのかもしれない。