放送専門誌「GALAC(ぎゃらく)」の仕事で、札幌テレビ報道部デスクの佐々木律さんにインタビューした。
その掲載誌が発売になりました。
「GALAC」でのインタビューは、たしかテレビ朝日社長の早河洋さん以来だ。
今回は、<ギャラクシー・クリエーターズ>というページ。
早河さん、そして佐々木さんもそうだが、当日、予想していた以上の話が聞けたりすると、「ああ、有難い仕事だなあ」と思ったりする。
一本勝負というか、ライブの格闘技というか(笑)、その一回性が面白いのだ。
札幌テレビ報道部デスク
佐々木 律
経験、人生観、価値観が全部出る仕事
佐々木 律
経験、人生観、価値観が全部出る仕事
第48回ギャラクシー賞報道活動部門で大賞を受けたのが
「がん患者、お金との闘い2007年~2011年 一連の報道
」だ。高額な新薬。適応されない保険。佐々木たちは、
がん患者・金子明美さんへの長期取材を通じて医療制度
の問題点を探り、ニュース特集やドキュメンタリーなど
50回もの放送を行ってきた。
最初に金子さんと会って、「ドキュメンタリーを作りたい」と言い出したのは後輩記者の勝嶌早苗です。私はデスクをしていて、勝嶌から相談を受けました。当時、社員の女性記者は私たち2人だけでしたし、よく食事をしながらいろんな話をしていましたから、彼女の思いは伝わってきました。
取材を始めて驚いたのは、一般的なサラリーマン家庭が、ごく普通のがん治療を受けるだけで貧困化していく現実です。国の保険制度や民間のがん保険では支えきれない。いくつもの「なぜ?」がそこにありました。
以来、取材は勝嶌が一時営業部に異動した際にも佐々木
が引き継ぎ、復帰するとまた二人三脚の取り組みが行わ
れた。やがて金子明美さんの病状は進み、2010年に亡く
なってしまう。35歳だった。
金子さんは、本当に「ありのまま」をさらけ出してくれました。勝嶌も撮影では苦労しなかったと言っています。明るくてオープン、飛びぬけてざっくばらんな女性でしたが、それだけではなくて「がん患者の現実を知って欲しい、同じことを繰り返して欲しくない」という強い願いがあったのだと思います。
自分が生かされている理由はこれなんだという使命感から、最後までマイクを持って講演を続けていました。ですから、私も勝嶌も自分たちが何かしたというより、金子さんとがん患者の皆さんの思いを伝える一種の伝道者、代弁者だったような気がします。
(以下略)
・・・・ということで、続きを、ぜひ本誌でお読みください(笑)。
「GALAC」2012年3月号