昨日(土)、関東ではテレビ朝日で「民教協スペシャル」が放送された。
民教協こと民間放送教育協会は、「放送を通じて教育の機会均等と振興に寄与することを目的に、昭和42年に文部科学省の認可を受けて設立。それぞれの地域を代表する全国34局の民間放送局で組織され、既存のネット系列を超えて全国をカバーできる民放唯一のネットワーク」だ。
年に1度、スペシャル番組を放送しているが、制作作品は加盟局が提出した企画書を外部審査委員が選考し、決定している。
1999年に放送されたのは、熊本放送が制作した「記者たちの水俣病」だ。
村上雅通さん渾身の1本だった。
今年の民教協スペシャルは山陰放送「生きることを選んで」。
難病・筋萎縮性側索硬化症(ALS)の闘病を続ける元テレビ報道記者・谷田人司さん。病が発症後、歩く、食べる、話す、呼吸…と身体の自由を失いながらも、「自由が失われても生きる意味はある」と考え、何とか動く指を使い、そのことを人々に訴え、実践している。彼の闘病と活動にカメラが密着。谷田さんが綴った記録で描くドキュメント。
難病を抱える谷口さん。
身体の自由がどんどん失われていく中で、「生きていていいのか」「生きる意味はあるのか」と自問していく。
途中から、どこか自分に置きかえながら見ていた。
自分が谷口さんの状態になったら、どう思うのか。
どう生きられるのか。
番組は、谷口さんが自分の病気を取材することによって、あらためて「生きよう」と決意するまでを見せてくれた。
しかも一直線の感動物ではなく、悩みや迷いなどとも真摯に向き合っていた。
いいドキュメンタリーでした。