川本三郎さんの『郊外の文学誌』が出版されてから約10年になる。
先日、岩波現代文庫の新刊となり、再会した。
「昭和の懐かしい郊外住宅地を描いた」一冊として、貴重な本だ。
この中に「多摩川沿いのサバーピア」という章がある。
村上龍「テニスボーイの憂鬱」、林芙美子「多摩川」、つげ義春作品などが語られるが、山田太一脚本の「それぞれの秋」や「岸辺のアルバム」も登場する。
この2本のドラマ、今の年齢で見たら、どう感じるのか。
そんなことを思いながら再読しました。
今週の「読んで(書評を)書いた本」は、以下の通りです。
堂場舜一
『ヒート』 実業之日本社
冨沢 満
『僕のNHK物語~あるTVドキュメンタリストの追想』 バジリコ
関川夏央
『「解説」する文学』 岩波書店
永 六輔
『上を向いて歩こう 年をとると面白い』 さくら舎
GAMO
『山岳マンガ・小説・映画の系譜』 山と渓谷社
山田哲司
『天空の軌跡』 光村推古書院
* 上記の本の書評は、
発売中の『週刊新潮』(2月23日号)
に掲載されています。