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おでんを食す/食品管理2

2014年11月18日 | 田舎生活の衣食住
 スーパーで買い物中。静かな店内に響き渡る聞き慣れた音楽。「チャチャーン、チャチャチャチャーン~」。そう、我が携帯電話。鳴っているのは、「鬼平犯科帳」のオープニング・テーマ。「しまった」。焦れば焦る程携帯電話が見付からず、自分と共に店内を動き回る「鬼平」のテーマ。
 好きで選んでいる曲なのに、恥ずかしかったのは何故?

 今からこんなで真冬はどうすると、自分を叱咤していますが、朝晩の寒さが身に堪えます。冬になれば夏が恋しく、夏になれば冬を待つ。こんなことを繰り返してあっと言う間に一年が過ぎていきます。
 今年も早かった。気が付けば残すところひと月半。ここまでくると、「早く正月になってくれ」と思います。
 こんな寒がりでよくもまあ、北京の冬を乗り越えたものだと、今更ながらそう思います。
 何せ日中の平均気温が-10度でしたからね。出勤のバスをを待つ間に家に戻りたくなったほどです。
 川は一面が凍り付き、橋迄行くのが面倒な人たちは川の上を歩いて渡っていましたが、こもし氷が薄かったら…と思うと、れは見ていて怖かった。
 そして全体にセピアのフィターをかけたような北京の景色に、炭売りがリヤカーを引いた自転車を走らせる光景。その炭から立ち上る煙…ステキな光景でした。
 日本も昭和30年代くらいまでは似た様な風景が広がっていました。自分はそんな季節に身体を対応させいた時代を懐かしく思います。人は便利と同時に忘れてしまったものも多いのです。

 一晩寝かせたおでんですが、良く味が染み込んでいました。そのまま和芥子で食し、蕎麦の具にもしました。温まります。あっと言う間に食べてしまったので、はんぺんを足してまた煮込んでいます。






 食品管理のつづきです。
 香港や中国の広東省では、レストランで、食器は自分で湯煎する習慣があります。食器とお湯が運ばれて来るので、お椀に湯を満たしそこに小さな碗や湯飲みを箸で摘んで回して洗います。レンゲも直接食べ物に触れる部分は洗います。
 この習慣、中国大陸で全てではないらしく(自分が住んだ所ではなかった)、北京郊外の城壁村でその作法に乗っ取り食器と湯を出された時は勘当しました。久し振りに香港仕込みの腕を披露(笑)。
 どうしてなのかを考えたのですが、その村には水道がなかったからだと思われます。
 汲んで来た井戸水は貴重品。ちゃちゃちゃと指で擦り洗いしてお仕舞い。
 要するに、自分で湯煎する習慣は、「ちゃんと洗っていないからね」というところから始まっているのでした。
 また、店で灰皿を所望すると、取り皿を指定されたり、床を指差されたりします。最初は躊躇しましたが、分かったのは、灰皿も食器も一緒に洗っているという事実。なので、彼らにとっては取り皿を灰皿にしても何ら不思議は無いのです。にしたって…ですよね。
 そういえば香港の人はティシュを持ち歩いて、湯煎のいない食器はからぶきしていました。効果あるのか? と思いましたが、彼らは奇麗になると信じているのでした。
 神経質な日本人はウエットタイプでふいたりもしていました。そして、嫌だったのはテーブルや椅子がベタベタする、汚れていると顔を顰める日本人。
 そこまで嫌なら、ローカルの店に入らなかれば良いのです。高級店ならそんなことはないのですから。もっと言えば、だったら清潔な日本に居れば良いのですよ。
 これは日本人の料理家に聞いた話ですが、一流レストランのシェフでも、布巾と雑巾を使い分ける事を知らないのだそうです。「小ちゃい事は気にしない、ワカチコワカチコ」が中国流。
 中国で日本人のほぼ100%が食べてお見舞いされるのが、路上で売っているパイナップル。縦に切ったパイナップルを食べ易いように串にさしてあります。
 これ、外の埃をバンバン吸い付けているくらいじゃ、問題ないように思えるのですが(日本だったら大問題だ)、何故だろう? フルーツなんて多少痛んでいても食中毒や下痢なんかしませんよね。ほかに理由があるとしたら水。とにもかくにも、これを食べた日本人は間違いなく下痢をします。
 中国のスーパーで売っている野菜は、ほぼ新鮮ではありません。あっ外資系は別です。炒めるのが主流なので然程気にならないのでしょう。なので、帰国してから、スーパーの見切り品になっている野菜でもなあんとも思わないですね。





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おでん/山茶花咲いた/食品管理

2014年11月18日 | 田舎生活の衣食住
 コトコトとおでん(大根、ゆで卵、ニンジンとタマネギ入りの巾着)を煮込んでいるので、キッチンが良い香りで充満しています。鍋から上る湯気を見ていると、「寒くなった」と実感します。
 おでんは、煮込んで一晩寝かせて、からのお菜です。



 東京で勤務していた会社の近くに、老舗のおでん屋がありました。黒光りした柱に年月を感じさせる店でした。ある時、休業してリノベーションをしたのですが、直後のおでんは心無しか味が落ちたように感じたものです。
 歴史を感じさせる店舗で食べる方が、感覚的に美味しさが増すといったところでしょう。因に、大根と卵、昆布の繰り返しで食べていました。
 大坂では、さえずり(鯨の舌)のおでんも食べたのですが、印象に残っていません、

 我が家に冬を運んでくれるのは山茶花。今年も奇麗な紅色の花をつけてくれました。こちらに住んで最初の年は一個しか花が咲かなかったのですが、剪定や肥料など手を加えただけ、その期待に応えて年々開花が多くなりました。「可愛いやつです(笑)」。
 その山茶花。挿し木も根付いて、ちび山茶花も蕾をつけているのですよ。




 先日不思議に感じて、頭から離れないのですが、「マクドナル」で注文したところ、「○○バーガー(メニュー)でお待ちの方」と呼ばれました。「○○バーガーで」の「で」に引っ掛かったのですが、これって正しいのでしょうか?
 「○○バーガーをお待ちの方」で良いんじゃないかと、頭を捻りながら受け取ったのですがね。
 「で」を使うなら、「外でお待ちの方」とかじゃないのかなあ。だって、自分は、○○バーガーじゃないもの。○○バーガーに乗っていないもの!
 「~だったでしょうか」。「~の方になりますね」。といったおかしな日本語の一環でしょうか? 
 古い人間なので、こんなひと言で、気持ちがどーんと萎えてしまうのです。

 本日は食品管理の話。
 まず驚かされたのが、中国の賞味期限です。パンや卵など、尋常でない長さの賞味期限が定められています。パンは防腐剤などが多大に含まれていると思われ、卵のそれは理解不可能。
 それでも食べていましたけれど(食べざるを得ないので)、卵はじっくりと火を通していました。買う時も一個一個耳元でふってみてから(パックではなく個別売りも多い)でしたが、それで何が分かるかは不明(笑)。
 冷凍食品の管理が悪く、思うに何度も冷凍解凍が繰り返されているのでしょう。食中毒になった話は以前書きましたので、今回は遺物混入の話。
 香港のスーパーで購入したパック詰め野菜の中から、何とホッチキスの芯が出てきた事がありました。気が付いたのは口の中。もし、気が付かなかったら…と思うとぞっとします。
 タイのレストランでは、食後に出されたコーヒーを口に含んだ瞬間、舌に異物を感じ、洗面所へ直行。
 何と、それは、蠅でした。そこは日本人経営の和食屋です。ちょっぴりがっかりしたものでしたが、どうして抗議しなかったのか今でも不明。抗議していたら無料になったかも知れないのに(笑)。
 その理由を考えると、人って環境によって左右される部分が大きいと思うのですよ。それでタイではゆったりとした気分で日々を過ごしていたので、細かい事には拘らなかったのではないかと…。これが中国だったらひと騒動だったでしょう(笑)。
 日本の一流料亭も中国・香港に出店したなら、こんなものといった話です。
 まず、和食屋のほとんどが味噌汁は煮えたぎらせるので風味が飛び、豆腐などは巣が入ってしまっています。お茶は一日同じお茶葉のままでお湯を注ぎ足すので、出涸らしもいいとこ。まずはこれでがっかりします。
 思うに、お茶、味噌汁の管理は現地スタッフが行い、お茶は中国茶の入れ方なのですよ。味噌汁もスープと同じ考えなのでしょう。
 何も「チャイニーズ・ジャパニーズ(中国系和風屋=バッタ屋と呼んでいる)」の店に関してはそれでも良いと思うのですが、日本で名のある料亭やホテルの和食屋でもこんなものです。
 唯一合格点だったのが、香港は「時代劇場」前の集合ビル内にある(今もあるかな?)沖縄料理「えん」でした。お茶も味噌汁もいつ行っても美味しかった。
 お茶と味噌汁がそうなのですから、料理はもちろんです。
 さて、話を戻して、一流料亭の香港店にての出来事です。厨房には日本人の板前も居ますが、現地スタッフも修行やら下働きやらで働いています。
 松坂牛のステーキ。これはかなりの高級品。これを現地スタッフに任せるのもどうかと思いましたが、そのスタッフにはそれだけの腕があるのでしょう。
 が、そのスタッフ。極上の松坂牛を床に落としてしまったのです。「嫌なもの見ちゃった」と思いましたね。あっ、因に自分の注文ではありません。念のため(笑)。
 そして次の瞬間、拾い上げると、何喰わぬ顔でフライパンで焼き始めました。まあね、火を通してはいるけど。「見ぬ物清し」とは言うけれど…その店自体の信用が揺らぐ様な出来事でした。言わなかったけどね。つづく


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