ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシアFOC/IUU取締情報124“Lion”

2012-12-27 12:44:02 | 日記
2012年12月27日
サハリン発
[コルサコフ市裁判所は密漁FOC船の没収判決を下す]
コルサコフ市裁判所は、密漁を行った外国漁船について、没収処分とする判決を下した。
この外国漁船は“Lion”で、船長が違法に水棲生物資源を漁獲し、当局により拘束されていた。
現在、“Lion”の管理は、ロシア連邦財産庁サハリン地方局へ転送されており、同局の判断により、国家歳入を目的に競売等が行われることになる。

(参考過去情報 “Lion”事件)
2010年09月13日 サハリン発
[サハリン国境警備局がオホーツク海においてカンボジアFOC船を拘束]
2010年9月12日深夜、ロシアFSBサハリン国境警備局所属警備艇"Корсаков"(コルサコフ)は、テルペニア岬(北知床岬)の南東60マイルのオホーツク海ロシア排他的経済水域をパトロール中、カンボジア旗の“Lion”を発見、これを停船させ検査をした。
“Lion”から水産物製品が発見され、乗組員14名はロシア人、母港はプノンペンと判明した。
“Lion”は、これらの商業活動に必要なチェックポイント通過にかかる手続き等に違反しており、当局により更なる検査のためコルサコフ港へ連行された。

*写真はコルサコフ市裁判所
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クライニーが密漁によるロシア国家の損害を減少傾向と報告

2012-12-27 06:10:46 | 日記
2012年12月26日
モスクワ発
[クライニーが密漁によるロシア国家の損害を減少傾向と報告]
ロシア漁業庁長官クライニーは、記者会見において今年2012年の密漁によるロシア国家の損害は6億ドル-7億ドルと見積もられると発表し、他方、15億ドル-20億ドルとする報告を目にするが、これは不正確な計算だと加えた。
クライニーは、同様の算出でのデータによると、2007年の密漁による国家の損害は20億ドルであり、減少傾向といえると指摘した。 
また、クライニーは、今年2012年、我々の仲間といえる、北朝鮮、韓国、そして日本と、追加的なものも含め密漁防止対策にかかる協定を締結し、更に今月12月8日にも中国と同様の協定に署名を行ったと体制の強化を報告した。
クライニーは、密漁との戦いを継続強化し、向こう5年間で、カスピ海のチョウザメ(”осетр”)についても、その密漁対策を構築すると言及した。
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海からの眺め 米国業界とロシアのカニ密漁

2012-12-27 00:36:56 | 日記
2012年12月26日
ノルウエー発 
[海からの眺め 米国業界とロシアのカニ密漁]
ロシア海域産カニの多くが密漁製品であるにもかかわらず、ここ数年は、実際の市場サイズにあった供給数量となっている。
アラスカシーフードマーケティング協会(ASMI)は、水産物市場の現状について声明を発表した。
情報によると、今年2012年のロシア海域のタラバガニのTACは9,300トンだった。
しかし、米国と日本の会社が輸入した冷凍カニ足製品の数量は同年10月期末現在で1万3,100トンで、原魚換算ベースにすると1万9,800トンに達し、TACの実に2倍の数量となる。
また、同年8月期には、米国と日本のカニの輸入量は70%増加した。
アラスカ・ベーリング海カニ協会理事マーク・グリーソンは、ロシア海域産密漁カニ製品は現在増加傾向だが、過去の数量に比較して大きくない、しかしながら、それがまだ重要な問題として存在しているのは事実だと語り、ロシア海域のカニ密漁は、供給過剰を招き、価格を下落させる負の影響をもたらすと、現状に満足していない旨を加えた。
今年2012年、価格は昨年2011年より25%下落した。
昨年2011年、冷凍カニ足はFOBアラスカ州で20ドル(EUR15.20)/ポンドで販売されたが、今年2012年は、FOBアラスカ州で15ドル(EUR11.39)/ポンドとなった。
にもかかわらず、1971年からカニを扱う最大の取引所ICEの理事ジェイク・ヤコブセンは、15ドル/ポンドは、まだ、さほど文句のない価格だと語り、ロシアの違法なカニ次第で、より悪化する可能性もあると指摘している。
ロシア海域産カニの多くが密漁製品だが、それらは、数年前から市場に浸透し、実際の流通に見合った供給量になっていたということだ。
ジェイク・ヤコブセンは、過去、米国で買うカニは、合法漁獲1に対し、違法漁獲が5の時代があったが、現在は1対1だと楽観的指摘を加えた。
米国国家海洋漁業局(NMFS)によると、今年2012年、米国のロシア産タラバガニの輸入は前年同期比で28.6%増加し、6,700トンに達している。

(関連過去情報)
2012年12月25日 米国発
[ロシア海域でカニの密漁密輸を行う船はなぜ没収されないのか]
米国水産業界紙は、ロシア水産業界で、賄賂と汚職がはびこっている問題について、モスクワの指導部は、これらは、あってはならないことと位置づけ、密漁との対決姿勢を鮮明にしているが、実態は乖離している部分があると指摘している。
今年2012年9月、カニ密漁密輸で当局により拘束されたカンボジアFOC船が、同年12月、同様の事件で再拘束された。(*報告担当者:“Stella”事件を指していると推察される)
日本の北海道のカニ輸入関連業者は、ロシアからのカニ密漁密輸が残ることを期待しているようだ。
では、なぜ、ロシア海域でカニの密漁密輸を行う船は没収されないのか?
米国水産業界紙は、我々は、カニ密漁を単純に排除するより、賄賂を収集し、これらの船を再拘束するほうが、有益だからだと分析していると報じた。
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