2021年05月18日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[中国は米中貿易協定に基づく約束を守っていない スケトウダラ貿易 ロシアと厳しい競争が続く]
中国は2020年初めに合意した米中経済貿易協定“フェーズ1”を守っていないと、米国水産業界団体の貿易担当専門家が指摘している。
中国は特定の水産物を含め、米国から2,000億米ドル(1,645億ユーロ)の購入を約束した。
この増加は、米中貿易戦争が始まる前の最後の1年間である2017年の数値に基づいているが、この約束にもかかわらず、米国の昨年2020年の中国へのスケトウダラの供給は、2017年のベースラインを55%下回った。
米国からの水産物製品は、関税がかからないフィッシュ・ミールを除いて、従前の関税7%に加え30%の報復関税、計37%がまだ適用されている。
ロシアに設定されている7%と比較して、米国スケトウダラ業界は当該貿易において極めて低い競争力しか持ちえない状態が続いている。