ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア漁業庁 太平洋サケマス生産量59万トンに達する可能性がある

2021-08-18 15:59:51 | 日記

 

2021年08月18日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア漁業庁 太平洋サケマス生産量59万トンに達する可能性がある]

2021年8月17日、ロシア漁業庁は、同庁長官シェスタコフが議長となり、同年漁期の太平洋サケマス操業本部会議を開催、当該漁業生産が59万トンに達する可能性があると報告された。

漁期開始から会議日(時差により当日の極東地方は操業終了済)までの生産量は45万3,000トンに達し、直近期数年を14%上回り、前年2020年の2倍以上となった。

これは、当初の漁獲勧告の99%相当となっている。

さらに、報告日としては過去最大で、記録的豊漁となり、67万6,000トンを記録した2018年当日の41万5,000トンも凌いでいる。

一部の地域では漁期が終わりに近づいているが、まだ、開始されたばかりの地域もあり、これから極東での当該操業は約1ヶ月半続くことから、生産量は56万トン-59万トンに達する可能性がある。

同会議では、あらためて、漁獲物受け入れのための極東地方における保管・物流能力の問題が指摘され、連動した今後の生産体制が注目されるところとなる。

なお、会議に出席した、科学研究機関の代表者は、カムチャツカ地方の漁獲が9割を占める等、極端に北方沿岸に当該資源が来遊している“北偏傾向”と、ベニザケとシロザケの漁獲が低迷している点を、懸念材料として指摘したとされている。

(報告担当者追記)

2021年春、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ科学調査船“Профессор Кагановский”(プロフェッサー・カガノフスキー)がベーリング海側の来遊直前の太平洋サケマス資源トロール調査を行い、その結果、カラフトマスの予想漁獲量を15万トンと算定していた。

また、来遊直前の当該資源調査については、クリール海域でも、科学調査船“ТИНРО”(チンロ)と”Владимир Сафонов”(ウラヂミル・サフォーノフ)によって行われており、カムチャツカ西部でのカラフトマスの予想漁獲量は、記録的豊漁となった2018年に匹敵するものとなる可能性が排除されないと同研究所長コロンチンが発表していた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア スケトウダラ余剰在庫 政府が買上 2年間で5万3,300トン  2021年08月18日 日刊水産経済新聞

2021-08-18 09:15:12 | 日記

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

”ドブロフロート”グループ運搬船 北極海航路を利用し6度目の太平洋サケマス運搬

2021-08-18 06:06:41 | 日記

 

2021年08月18日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[”ドブロフロート”グループ運搬船 北極海航路を利用し6度目の太平洋サケマス運搬]
2021年8月13日、ロシア沿海地方大手”ドブロフロート”(Доброфлот)グループの”チグロフロート”(Тигрофлот)所属冷凍運搬船”シンフォニア”(Симфония)が、北極海航路を利用し、極東からアルハンゲリスクへ向け、今年2021年漁期の太平洋サケマス製品約3,000トンを輸送するため出発した。 
同グループにとって極東から中央部、西部への年次輸送は6回目となる。
製品はカムチャツカ沿岸で漁獲され”ドブロフロート”所属加工船により生産されたもので、
最短ルートで輸送される。
アルハンゲリスクへの到着は同年8月25日-26日を予定しており、翌9月には、中央部、西部の小売りチェーンのフェースに製品が並ぶことになる。
同航海は、極東への帰港を含めると約30日間におよび、オホーツク海と白海の往復1万5,000マイルを航行することになる。
”シンフォニア”の砕氷能力は自力による航行を可能にしているが、部分的に、ロスアトム・フロート(Росатомфлот)の砕氷船の支援を受けることになる。
北極海航路は、漁場から消費者までの一貫したコールドチェーンにより、製品の高い品質を保つと同時に、極東から中央部、西部への輸送時間とコストを削減する。
なお、同グループの北極海航路による水産物製品の輸送実績は2万トンを超えている。
(関連過去情報)
2020年05月26日 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[カムチャツカ 西部・中央部への太平洋サケマス輸送 北極海航路定期便化を目指す]
カムチャツカ地方知事ソドロフは、同地方で生産された太平洋サケマスのロシア西部・中央部への輸送について北極海航路の定期便化を目指していると発表、この計画を大統領プーチンも支持していると明らかにした。
現在、同地方の製品の西部・中央部への輸送は、沿海地方を通じ、主に鉄道で行われているが、ウラヂオストクの冷凍冷蔵庫不足等により滞り気味になっている。
ソドロフは、特に、太平洋サケマス漁期の物流問題は重要だとし、ペトロパブロフスクカムチャツキーからサンクトペテルブルグまでの北極海航路輸送は鉄道輸送の1/2の所要時間だと指摘、2011年の開始以来単発の輸送だった体制を定期化にすることに取り組むと言及した。
また、この計画はプーチンの支持を得ており、既に、ロシア漁業庁、並びに北極海航路で原子力コンテナ商船*“Севморпуть”(セヴモルプチ)を運航している国営原子力企業”Росатом”(ロスアトム)と7月から9月までの間、月2回の定期便化に向けて具体的な検討準備ができていると加えた。
*“Севморпуть”(セヴモルプチ)
1988年(ソ連時代)に建造されたКЛТ(KLT)-40タイプ原子力発電所を備えた砕氷輸送船。全長260メートル。原子力発電所で建造された非軍事商船4隻の中で最大。北海航路にちなんで名付けられ、プロジェクト10081唯一の船舶。コンテナで製品を北部の遠隔地に輸送することを目的としており、厚さ1メートルまでの氷を粉砕して航行可能。2019年現在、原子力発電所を備えた唯一の運航貨物船。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする