ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア艦艇 韓国沖合イカ釣り漁船 警告射撃事件 海域が示される

2021-08-19 12:48:54 | 日記

 

2021年08月19日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア艦艇 韓国沖合イカ釣り漁船 警告射撃事件 海域が示される]

2021年8月18日午前、韓国沖合イカ釣り漁船“800オリョン号”(77トン)がロシアEEZで、ロシア海軍艦艇から実弾の警告射撃を受ける事件が発生、今般その海域が別図のとおり示された。

ロ韓政府間協定に基づきロシアEEZ沿海地方ウラヂオストク南側75カイリ地点で、イカ釣り操業中の“800オリョン号”がロシア海軍艦艇から実弾6発の警告射撃を受けた。

当時、船長のキムら船員8名が乗船していたが全員無事だった。

ロシアの艦艇が実弾を発射した理由は“訓練区域侵犯”とされている。

韓国海洋水産部は、別途確認した結果、当日18日からロシア側の訓練が始まったとのことだが、事前の訓練告知はなかったと説明している。

当日午前3時30分ごろロシア艦艇が“800オリョン号”の周囲を回りながらサイレンを鳴らした。

“800オリョン号”がロシア国境警備局監督官に通信で操業が可能かどうか問い合わせしたところ、ロシア側の監督官が訓練区域だが操業しても問題はないと答えたとされている。

しかし、この通信から約3時間後、ロシア海軍艦艇が“800オリョン号”の右舷から200メートルの距離に実弾6発を発射した。

韓国海洋水産部は、事前通報なく非武装の漁船に対し警告射撃をしたことについて、ロシア側に厳重に抗議するとし、再発防止に向け、韓ロ漁業委員会の場などで、操業期間内に訓練があれば事前に通知を受けるなどの保全策を確保すると加えている。

報告担当者データ:2021年韓ロ漁業協定に基づく沖合イカ釣り操業合意内容

操業期間:6月1日-11月30日 操業海域:沿海地方海域

操業隻数:60隻 

漁獲割当および有償料単価:

スルメイカ4,000トン(110ドル/トン)  混獲 フグ60トン(90ドル/トン)

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中国側が有償を拒否 ロシアEEZでの10万トンの無償スケトウダラ漁獲割当を要求

2021-08-19 07:03:45 | 日記

2021年08月19日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[中国側が有償を拒否 ロシアEEZでの10万トンの無償スケトウダラ漁獲割当を要求]
これまで中国漁船は、ロ中漁業政府間協定に基づき、一部中断はあったものの、確認されるところで、2000年代からロシアEEZ西ベーリング海域において毎年2万トン-3万トン程度のスケトウダラ漁獲割当配分を有償で受けてきたが、ヨーロッパ金融アナリストの一部情報によると、今年2021年漁期については、当該漁獲割当を受けていない。
同アナリストは、背景に新型コロナウイルス拡散防止対策による中国のロシア産スケトウダラ輸入制限があり、以後、両国の漁業委員会年次会議が正常に行われていないと指摘、今後、この問題が、関連付けられる可能性があるとリポートした。
当該情報に接した、ロシア漁業関係者は、ロシア側が、韓国漁船向けと同条件となる有償料375ドル/トン、2万8,500トンの漁獲割当を用意したものの、中国側は無償での操業を強く求め、これが頓挫したものと説明、更に中国側が、到底応じられない10万トンの無償漁獲割当を要求してきた経緯があると加えた。

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ロシア漁業庁 極東地方スケトウダラ製品出庫促進鉄道物流会議開催

2021-08-19 03:19:36 | 日記

2021年08月19日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア漁業庁 極東地方スケトウダラ製品出庫促進鉄道物流会議開催]

ロシア漁業庁は、同庁長官シェスタコフが議長となり、懸案の極東地方のスケトウダラ製品在庫の出庫促進のための中央部、西部に向けた鉄道物流費助成に関する会議を、通信を利用して開催した。

会議には、農業省、ロシア鉄道、漁業者団体、水産加工業、冷凍倉庫、物流、卸売業などの代表者が参加した。

スケトウダラの国内市場拡大に向け、ロシア政府は、2021年12月31日までの鉄道物流費助成を用意しており、この開始のための準備が2週-3週間で整うことが報告された。

シェスタコフは、現在、極東の冷凍保管能力の利用が90%に達している中、太平洋サケマスは盛漁期で、スケトウダラ操業Bシーズンも迎えるため、冷凍保管能力の領域を可能な限り空けることが最も重要だと指摘、全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペとスケトウダラ漁業者協会に対し、物流関係者らとの綿密な調整を求めた。

今年2021年漁期、ロシア漁業者による同年8月17日までの水棲生物資源の漁獲量は330万トンで、この内126万トンをスケトウダラが占めている。

また、同日までのロシアの水産物製品輸出量は80万5,500トンで、この内35万7,800トンが冷凍スケトウダラとなっている。

スケトウダラ製品の輸出は、中国市場の制限により35%減少しており、他国向けに加え、国内市場への代替供給のための措置が求められていた。

スケトウダラの製品価格は平均70ルーブル/kgで、この8.5%相当の6ルーブル/kgが補助されることとなった。

スケトウダラ漁業者協会によると、漁船団は高次加工製品の生産に重点を置き始めており、冷凍ラウンド、H&G(ドレス)等、低次加工製品の生産は28%減少、高次加工製品のフィレとミンスはそれぞれ30%と41%増加しており、すり身生産のための施設も行われている。

今漁期、最終的にスケトウダラの漁獲量は160万-165万トンと予測されており、これから年末までに、低次加工製品と高次加工製品にミールを加え、19万トン-19万5,000トンの製品が生産されることになる。

同協会は、スケトウダラ製品の国内市場規模を年間12万5,000トン-13万トンと見積もっているが、上半期の速報ベースで、供給量は前年同期を21%上回っていると報告、補助金6ルーブル/kgは、スケトウダラ製品価格を考慮した時、具体的な支援策となると加えた。

会議の参加者は関係者の連携により支援策の有効性を示すため行動することを確認、シェスタコフは、結果を示すことが、この措置の延長に帰着する旨を言及してこれを結んだ。

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