ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア科学研究機関 南極オキアミ調査航海中間報告 "Академик Мстислав Келдыш"

2022-02-10 01:39:42 | 日記

 

2022年02月08日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア科学研究機関 南極オキアミ調査航海中間報告]

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、*科学調査船“アカデミク・ムスティスラフ・ケルディッシュ” (Академик Мстислав Келдыш)による南極オキアミを対象とした調査航海を中間報告した。

調査航海は2021年12月7日に開始され120日間におよび、大西洋域のブランズフィールド海峡と南極海峡、そしてウェッデル海をカヴァーし、当該資源のサイズと年齢構成、資源分布等の情報を収集している。

ロシア政府は、2021年6月30日No.1767により、2030年までの同国漁業発展戦略に基づく、南極漁業に関する行動計画を承認している。

行動計画には南極海域の資源調査に向けた科学調査船建造、近代化計画等が盛り込まれている。

ロシア漁業庁は、南極オキアミの操業許可取扱い方針の立案を既に開始している。

南極オキアミ漁業の発展は、漁業生産を増加させるばかりでなく、ロシア漁業の世界の大洋への復帰によってプレゼンスを向上させ、当該資源の加工による新たなハイテク産業の創出が期待される。

オキアミによる高品質なオイルは、世界の経験が示すように健康食品業界で需要がある。

また、フィッシュミールは、養殖の餌として、強い需要があり、世界の養殖生産が大幅に伸長している現状から、販売機会は確実と評価されている。

現在、当該資源を最も利用しているのはノルウエーで、中国も近代的漁船を投入し努力量を上げている。

*科学調査船“アカデミク・ムスティスラフ・ケルディッシュ” (Академик Мстислав Келдыш)

ロシア科学アカデミー所属  母港カリーニングラード

IMO No.7811018  コールサインUFJI

建造 プロジェクトNo.4600  1981年3月15日 フィンランド 6,345トン 122.2メートル

ソ連科学アカデミーの科学者ムスティスラフ・ケルディッシュにちなんで名付けられた。

ジェームズ・キャメロンの映画「タイタニック」のドキュメンタリー撮影に使用された。

1989年4月7日に船内で火災が発生した後、ノルウエーの南東海岸で沈没したソビエト攻撃型原子力潜水艦K-278“コムソモレツ”( Комсомолец)の捜索にも参加した。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする