2022年02月18日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア スケトウダラ漁業 すり身生産の拡大へ]
昨年2021年、ロシアは、スケトウダラの冷凍すり身を洋上と陸上において8,400トン生産した。
この内、2,400トンはスーパートロールの船内で、また、残りの6,000トンは、色丹島クラバザヴォドスク(穴澗)にある”ギドロストロイ”(Гидрострой)社系列の“クラバザヴォドスク”(Крабозаводск)工場で生産された。
世界のすり身の生産量は85万トンで市場規模は26億ドル相当と見積もられており、更なる需要の拡大が予想されている。
ロシア業界は、今後5年間で同国のすり身の生産量が5万5,000トンに達する可能性があると評価している。
一方、この4年間、冷凍すり身を使用するロシアのカニカマ等練り物メーカは、2万トン、5,000万-5,500万ドル相当を輸入しており、ロシアの冷凍すり身生産は、輸出向けばかりでなく、これら原料を国産に置換する能力をもつことになる。
これ以前にもクリール諸島などでは、日本の技術を使って冷凍すり身を生産する試みがあったが、大きな成功はなかった。
しかし、テクノロジーは絶えず改善され、近代化されており、ロシアの冷凍すり身の生産は拡大に向かうことになる。