道機船連の学給製品21年供給最多スケソウ、ホッケなど 7割増152万食
2022年02月14日 18時20分 配信 みなと新聞
【札幌】北海道機船漁業協同組合連合会(風無成一会長)は、道内沖底船の漁獲物のスケソウダラやホッケなどを原料に使用した学校給食向け製品の2021年総供給数が152万250食(前年比68%増)と過去最多を更新した。
新型コロナウイルス拡散防止対策による水産物の流通の目詰まりを解消するために北海道が用意した「道産水産物学校給食提供推進事業」の枠組みでの提供44万8000食が含まれているが、この分を差し引いても107万2250食で過去最多だった。製品は「釧路産鱈フライ」「釧路産鱈ザンギ」「日本海産ホッケフライ」など5~6品あり、「釧路産鱈フライ」「釧路産鱈ザンギ」「日本海産ホッケフライ」の3品で総供給数の約8割を占めた。
道機船連は、所属沖底船の主力漁獲物のスケソウ、ホッケの付加価値を高め、魚価を安定させるため、04年からフライ製品の開発・販売に着手し、08年以降、道内をはじめ、関東以北の小中学校給食向けに本格的に提案・供給してきた。生産者団体ならではの強みを生かし、道内の沖底漁業者、加工業者と共同でフードチェーンを構築し、高い在庫回転率を実現。「鮮度を感じるフライ製品として評価を得ている」(原口聖二常務)
19年に総供給数が100万食を突破したものの、20年にコロナ禍の影響で全道の小中学校の全校休校が頻発したことから、総供給数は90万6900食に落ち込んでいた。原口常務は「ライバルは導入が減って撤退したが、当会は粘り強く継続したため、昨年の成果につながったのだろう」と分析する。
道機船連では引き続き安定した品質と安全性、ユーザーへのきめ細かい対応により、供給体制の維持・強化に取り組むとしており、「道内の空白マーケットにプロモーションするとともに、鈍化した道外への提案も再強化していきたい」と原口常務。また、新たに開発したスケソウハンバーグの提案も進める。