ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

2022年漁期北海道隣接サハリン州太平洋サケマス戦略会議 環境保護団体の参加は認めない

2022-02-20 20:27:33 | 日記

 

2022年02月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[2022年漁期北海道隣接サ州太平洋サケマス戦略会議 環境保護団体の参加は認めない]

2022年2月18日、ユジノサハリンスクにおいて、今漁期の北海道に隣接するサハリン州の太平洋サケマス操業にかかる戦略会議が開催された。

当日の会議には、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ本部、同研究所サハリン支部サフニロ、ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局、水棲生物資源保護再生産機関”グラヴリヴォド”、FSB、サハリン州政府、業界団体、そして先住民族の代表者らが参加し、太平洋サケマス操業の基本的な原則、漁期設定、そのほか資源の持続的利用、再生産のための規制等について話し合いが行われたが、サハリン州政府が、環境保護団体“Экологической вахты Сахалина”(エコロギチェスコイ・ヴァフテ・サハリナ:サハリン環境ウォッチ)の参加を認めなかったことから、同団体は、これを不適切な対応だと批判している。

地元一般紙(WEB)が伝えた。

“サハリン環境ウォッチ”によると会議は密室で開催され、一部の漁業者の代表だけが参加を許可された。

議論中の漁業戦略草案は、コメントや提案のための公開が行われておらず、行政慣行のすべての規範に反していると指摘している。

また、サハリン州政府が、主催者側からリストされた者でさえ会議に参加させなかったとしている。

“サハリン環境ウォッチ”代表リシツィンは、公式の主催者であるヴニロ・サハリン支部から開催案内を受け取っており、参加者にリストされていたが、州政府庁舎の警備ポイントでせきとめられた。

現場にはヴニロ所長コロンチン、サフニロ支部長コルパコフがいて、参加者リストの確認を受けたが、それでも警備員はリシツィンを通さなかった。

ほどなく、警備ポイントの庁舎入口にサハリン州水産部長ラドチェンコが現れ、警備員にリシツィンの通過は許可されるべきではないと告げた。

“サハリン環境ウォッチ”はこの対応について、“水棲生物資源の保全に関する連邦法”の第2条によって保証されている“水棲生物資源の配分に関する意思決定に参加する市民および公的団体の権利”に前例のない違反だと言及、監督当局への通報を準備しており、サハリン・クリール地域の太平洋サケマス漁業戦略と資源保護に関する多くの深刻な問題について話し合うための公聴会の開催を要求している。

*報告担当者 原口聖二 :“サハリン環境ウォッチ”は、ヴニロ・サハリン支部長から、当人である同団体代表“Дмитрий Лисицын”(ドミトリー・リシツィン)に宛てた署名入り開催案内、そして当人がNo.20にリストされた参加者名簿を画像で“Facebook”にアップしている。

 

   

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2022年漁期 北海道隣接サハリン州太平洋サケマス戦略会議 暫定漁獲勧告 シロザケ3万6,400トン

2022-02-20 17:16:41 | 日記

 

2022年02月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[2022年漁期 北海道隣接サ州太平洋サケマス戦略会議 暫定漁獲勧告 シロザケ3万6,400トン]

2022年2月18日、ユジノサハリンスクにおいて、今漁期の北海道に隣接するサハリン州の太平洋サケマス操業にかかる戦略会議が開催された。

ロシア漁業庁は同庁長官の命令により、極東地方における太平洋サケマスの資源来遊の北偏傾向等、特徴的な問題の解決に取り組むため、特に今年2022年から地域ごとの戦略案を設定することとしている。

当日の会議には、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ本部、同研究所サハリン支部サフニロ、ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局、水棲生物資源保護再生産機関”グラヴリヴォド”、FSB、サハリン州政府、業界団体、そして先住民族の代表者らが参加し、太平洋サケマス操業の基本的な原則、漁期設定、そのほか資源の持続的利用、再生産のための規制等について話し合いが行われた。

この中でサフニロは、今漁期のサハリン州の太平洋サケマス操業の暫定的漁獲勧告量を発表した。

全体量が約8万7,000トンで、カラフトマスは4万8,400トン、シロザケ3万6,400トン、ベニザケ1,500トン、ギンザケ450トン、そしてサクラマス13トン等としている。

また、今漁期が楽観的シナリオで展開された場合、東サハリン沿岸と南クリール沿岸においてカラフトマスが2万7,000トン上積みされる可能性がある。

なお、最終的な漁獲勧告量にかかる協議は、3月末に開催される極東科学操業評議会で行われることになる。

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北海道隣接サハリン島 深刻化する太平洋サケマス不漁  ロシア科学研究機関 2022年太平洋サケマス操業 過去12年間で最低と予想

2022-02-20 11:07:39 | 日記

2022年02月20日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[北海道隣接サハリン島 深刻化する太平洋サケマス不漁]
北海道に隣接するサハリン島でも、太平洋サケマス操業の不漁は深刻さを増している。
近年、サハリン島では、カラフトマスの漁獲量が激減しており、当該資源の河川への遡上は、良くて半分、最悪ゼロとなっている。
国家機関のモニタリングによると、サハリン島で最大かつ最も重要な産卵河川のティム、ポロナイ、ナイワ、リュトガにいおいて、カラフトマスの再生産能力が、ほぼ停止状態となった。
これらは当該資源の約1000万平方メートルの産卵生息地で、サハリン島の約40%の再生産能力があった。
また、ネフスコエ湖に流れ込むすべての河川、ルクタマ、オレニア、ドリニャ、ゴリャナヤなど120万平方メートルの産卵場も能力を失っている。
さらに、サハリン島南西部の河川からもカラフトマスがほとんど姿を消している。
2021年、アニワ湾とテルペニア湾でカラフトマス操業に対する禁止措置がとられ、南東部と北東部沿岸でも厳しい規制が導入された。
加えて、近年、シロザケの漁獲量も減り始めている。
サハリン島にはサケマス孵化場が49施設あり、そのすべてが南部地域に位置している(報告担当者 原口聖二:南部地域に集中しているのは、主に日本統治時代の施設、その後の漁業協力のノウハウを利用しているためと推察する。)が、カラフトマスの主な漁場は北部に移って、その大部分が野生魚となり、一方のシロザケは、ほぼ全量、増殖事業に依存している現状の中、ロシア漁業庁、サハリン州当局の支援体制、費用対効果の総合的な評価と対策が不足していると地元環境保護団体は指摘している。
奇数年の2017年、クリール諸島を含めずサハリン島だけで、ロシアのカラフトマスの年間漁獲量の約50%を生産したが、近年の貢献は2%-3%までに低下している。

2022年02月16日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア科学研究機関 2022年太平洋サケマス操業 過去12年間で最低と予想]
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、今年2022年漁期の極東地方における太平洋サケマス操業の漁獲勧告量を、過去12年間で最低の26万4,000トンと、暫定予想として発表した。
地域別では、カムチャツカ地方13万7,000トン、北海道に隣接するサハリン州8万7,000トン、ハバロフスク地方3万トン等となっている。
なお、魚種別の漁獲勧告量は明らかになっていない。

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