2023年08月14日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア科学研究機関 北海道接続タタール(間宮)海峡ホッコクアカエビ・ボタンエビ資源評価]
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ・サハリン支部サフニロは、北海道接続ロシアEEZタタール(間宮)海峡(西サハリン海域/沿海地方海域)のホッコクアカエビとボタンエビの資源評価を発表した。
(ホッコクアカエビ)
タタール海峡のホッコクアカエビは主に46°50′N – 50°30′Nの水深100m-783m域に棲息している。
トロール調査の結果では、当該資源量が、2018年に4万1,000トン、2020年には4万4,820トンに達したが、2022年の調査では、1万8,800トンで大幅に減少していることが明らかになった。
特に、2019年以降、西サハリン海域は、減少傾向の資源評価から、低いTAC設定となっており、伴って生産量も減少しているが、これらについて、大きな回復は確認されておらず、西サハリン海域の当該資源の来年2024年のTAC設定として675トンが勧告されている。
(ボタンエビ)
タタール海峡のボタンエビは主に49°15′N – 50°10′Nの水深100m-300m域に棲息している。
近年のトロール調査からもタタール海峡のボタンエビ資源が大幅に減少していることが明らかになっている。
2010年から2022年までの西サハリン海域の漁獲量は107 トンから696トンであり、ゾロトイ岬北側の沿海地域では 53トンから206トンだが、2020年以降漁獲量は激減している。
西サハリン海域の当該資源の来年2024年のTAC設定は358トンと勧告されている。