名古屋郊外、甚目寺町の横笛山光明寺へ行って来た。
旧鎌倉街道沿いにある寺は、弘安5年(1282)に一遍上人の高弟によって開かれた古刹で、豊臣秀吉が幼少の頃預けられた寺としても知られている。
本堂と山門を再建中で、知り合いの住職から古材があるから家具に使えないかとの連絡があり見に行ってきた。
天井裏から出てきた棟札によると、今から285年前、享保年間に建てられているので、いずれの木も乾燥が進み、干割れも多くて金属のように硬くなっていた。
古材を利用した建築には貴重な材料だが、細かい加工が必要な家具材としては利用範囲が限定されそうだった。
高山あたりの古材や古民具を扱う業者が涎を垂らしそうな材もあったが、眺めていてアイディアが浮かんできた分を3本頂いてきた。
完成間近かな本堂を見せて頂いたが、本格的な寺社建築以外に目にすることが出来ない工法や、手に入れるのが難しい材料を身近に見る事ができたのは収穫だった。