私の住む町内の高台にある岩井牧場は、乗鞍岳の西麓にあり夏の間は牛の放牧場になっている。
牧場への道は、栗や楢、朴の木などの落ち葉が舞い始め、林道はじゅうたんを敷きつめたようになっていた。
今週から下牧(麓の牛舎に戻す)が始まり、牛は少ししか残っていなかった。
子をはらんだ雌牛たちはここで過ごし、冬を前に牛舎に帰って、元気な子を産ませるとのことだ。
空気もうまいし牧草も新鮮で、高い空の下でもりもり食べているので、どの牛も黒光りして逞しい。きっと丈夫な子を産むことだろう。
ワラビの葉は嫌いなのか、一面に残ったまま枯れていた。春になると牛の糞で育ったワラビが、ビックリするほどたくさん出てくる。
まだ紅葉が見ごろだが、牛たちは見向きもせずにひたすら食べまくっていた。
御岳や白山、乗鞍岳が望め、季節ごとに美しい姿を見せてくれるので、それを眺めによく訪れる。