久し振りに、秋晴れが戻ってきた。
こんな日がしばらく続けば、農作業の遅れを取り戻せるだろう。
この集落の農業は、ほとんどが高齢者の二人三脚で支えられている。
昔ながらの農法を守りながらも、作業効率を上げるため機械を使っている人たちもいる。
長時間の重労働が軽減されるが、零細農家では採算が取れないし、あとを引き継ぐ人がいないので、高額な機械の導入をためらう人も多い。
自分で作るより、米は買ったほうが安いといいながらも作り続けているのは、先祖が苦労して作った田を放棄出来ないという使命感と、新米を貰った時の子や孫の喜ぶ顔が見たいという理由も多いようだ。
中山間地の農業は、多かれ少なかれ似たような状況で、この集落でも二人三脚を組む一人が欠ける毎に廃田が増えていく。
「山里暮らし」10月号をUPしたのでご覧下さい。