今朝は、梅雨とは思えない爽やかな青空だった。
高山市国府町を通りかかったら、黄金色に稔った麦畑が風に揺れていた。
この町は奈良時代に国府があったといわれ、古墳や古城などの遺跡も多く残っている。
平地が少ない飛騨では珍しく、写真の荒城地区は広い農地が広がり、古代飛騨の中心地であったことが窺える。
数年前までは、減反や後継者不足で遊休農地が目立っていたが、最近は転作の麦畑が増えている。
田植えの終わった水田と、刈り取りを待つ黄金色の麦畑は、飛騨でも珍しい対照的な風景だ。
間もなく麦が収穫されると、その後にそばが植えられる。
2008.9月撮影
秋には真っ白なそばの花が咲き、のどかな田園風景に彩を添えてくれる。
国産のそばや麦は価格が高くて、輸入品と太刀打ちできなかったが、少しずつ販路は広がっているようだ。
飛騨産のそば粉を使う蕎麦屋も増え、他県の製粉業者との取引も増えつつあるとのことだ。
雑草に覆われた廃田が無くなり、きれいな空気と水で育った飛騨ブランドの農産物が、定着していくことを期待したい。