東の山から太陽が顔を出す頃から青空が広がり、谷から盛んに雲が湧いていた。
8時から田んぼの草取りを始めたが、夏空からは強烈な陽射しが降り注いできた。
株周りの草を泥と一緒に掻きとって土中に埋め込む作業で、指先や爪を傷めたので、今日は薄手の手袋をはめてやることにした。
少々草が取り難いこともあったが、日焼けや指先を守ることが出来た。
4時間強の作業で、一番草取りの仕事はようやく終えた。
やはり7月の陽射しは強く、滴り落ちる汗で熱中症が気になる天気であったが、1リットルの水分補給で乗り切った。
ユキも泉のそばで水を飲んだり、水につかったりしながらおとなしく待っている。
自然に近い状態で暮らしているユキは、犬知恵で暑さや寒さをうまくしのいでいる。
涼しい朝の内は日向ぼっこを楽しみ、気温が上がる午後になると小屋の脇へ移っていく。
田んぼと床下からの風の通り道になっているので、暑い日はここがお気に入りだ。
昼間の熱気が残っている間は、軒下のたたきの上で腹這いになり、夜露が降りる頃になると小屋に入っていく。
犬なりに工夫した省エネと暑さ対策は、見習う点も多々あると思ったりしている。