顔を出せば決定機(キャスパー・ユンカー)

浦和レッズに加入以降、7ゴールを量産して浦和の上位進出に貢献しているFW、キャスパー・ユンカー選手のネタです。ユンカーはデンマーク人で、浦和加入以前はノルウェー1部リーグのボーデ・グリムトに所属して、得点王とMVPを受賞しています。セリエAからもオファーがあったと聞きますが、日本という異文化に興味があったのか、あえて浦和入りを決断しました。

解説者の福田正博氏によれば、ノルウェー時代のユンカーのゴールにヘディングシュートは少なかったと聞きます。確かに、ユンカーの上背は日本では長身の部類に入る186cmですが、以前同じ北欧のスウェーデンに行った自分の経験だと、これくらいは男性の平均身長くらいで、決して目立つ高さではなかったものと思われます。そのため、高さ以外の武器である、ゴール前のスピードを武器に勝負してきたストライカーだろうと予想していました。

浦和での彼のプレーを見ると、その通りでした。可能な限り利き足の左足で狙いたいFWで、瞬間的なスピードでゴール前でわずかにスペースを作れれば、そこから左足の強烈なシュートを放てます。また、Jリーグのレベルならヘディングシュートも狙えると理解したようで、頭によるゴールも見られます。以前、興梠慎三を左利きにしたようだと印象を持ちましたが、それをも上回るレベルを見せています。

また、ユンカーの優れたところは、ゴール前に張っていられることです。そのため、浦和が押し込まれる展開になるとゲームから消されてしまい、「ユンカーはどこにいる？」と思ってしまうこともあります。それでも、たとえゲームから消えていたとしても、一回ゴール前で存在感を出せるチャンスがあればそれを高確率で決めています。今の浦和は西、明本、田中達也らサイドからクロスを入れられる選手がいるので、ユンカーを信じてクロスを送り続ければ結果が出る可能性が高いです。

ユンカーの長所に、カウンターで走れるというのもあります。相手が前がかりになって連続攻撃を狙ったプレーが一つミスになれば、ユンカーのドリブルからの独走が生きてきます。短い距離の速さは最初から魅力的でしたが、長い距離でも走れる能力を持っており、このFWをうまく生かすことができれば、浦和のACL出場権獲得は決して夢物語ではないでしょう。

久しぶりに、「彼を見に行くために浦和の試合を見る」選手が出てきました。浦和で結果を出すと、UAEあたりから高額で狙われてしまうこともありますが、こういう国際的には無名でもいい選手はいるものだと、改めて感じる次第です。

天皇杯相模原戦プレビュー

浦和は今度の水曜日、駒場スタジアムでJ2のSC相模原と天皇杯の3回戦を戦います。相模原は昨年、J3で2位に入ってJ2に昇格してきたチームですが、J2では苦戦しており、2勝7分け12敗の成績で最下位です。公式戦では初対戦の記憶で、相模原はJ1経験もなく、天皇杯でも対戦した記憶はありません。もっとも、開幕前の練習試合で対戦しており、2-0で浦和が勝利しています。

この映像は浦和のオフィシャルHPのYoutube配信だったこともあって、相模原のチーム構成や戦い方への言及はなく、私も病気明けということもあって集中力が足りず、相模原の戦い方はチェックしていませんでした。当時は、ロドリゲス監督のサッカーがどんなものか初めて見た機会だったので、どうしても浦和の戦い方ばかりを見ていました。

今季、J2は下位4チームがJ3降格という厳しいルールで行われており、最下位の相模原にとってはJ2残留のためには今後相当の好成績が必要になってきます。そのため、天皇杯にそれほどの全力は注げないチーム事情はあるでしょう。浦和もメンバーは入れ替えてくるでしょうが、相模原もベストメンバーは出せない事情はあるでしょう。

もっとも、浦和も仙台戦と同じスタメンで臨むのは難しい事情もあります。次のアウェイ大分戦まで中2日ということもあり、仙台戦に出なかった、もしくは途中出場だった選手を多く起用してくると思われます。仙台戦で岩波をベンチスタートにしたのは、この相模原戦での起用も意図した、ロドリゲス監督の戦略もあるでしょう。

先日、浦和は湘南戦、柏戦、福岡戦とリーグ戦を1週間に3試合こなした強行日程がありましたが、当時の戦略もメンバーを入れ替えながらの戦いでした。興梠や武藤を前線で起用したり、SBに宇賀神や山中を起用するなどの変化は出てくるでしょう。浦和は天皇杯はACLにつながるトーナメントということで重視しており、ここでの結果は是非とも期待したいです。

ハンゲショウ２

彩湖・道満グリーンパークのハンゲショウ、写真のように葉が半分白くなっていました。ちょうど、夏至の一週間後の「半夏生」の時期に葉が白くなり、その後は緑色に戻ります。これだけはどうしても見たかったので、昨日の雨の止み間で、片道4kmほど歩いて見に行ってきました。