立春。
p<Jン。
朝、オジに発す。
「昨日、友達と、ライブ行ってきた」
「おお!」
とオジ。
「前、言ってた北海道の人じゃあ」
「どうやった?」
「すんげえよかった。でさあ、あるCDを渡したい思って持ってたんじゃけどさあ、
まあ、なんとか、渡せて、ほら、オジが、『この歌詞を書いた人に会いに行け、そして、少しでもいいから、話をしてこい。それがこれからの小久保君の創作の為になる』って言うとおったじゃろう、一年前に」
「そうじゃあ!」
「で、会ったんじゃあ、やっと。でもさあ、お互い、もじもじして、話にならなんだ、でも、録音盤出たら、欲しい、って言うてきた。あかん、もう緊張して、でも、わいはライブハウスのhpで写真観て知ってたんじゃけど、向こうはわいのことしらんのに、
会ってすぐわいがわいだってことに、気が付いたみたいで、すんげえうれしかった。
そいで、もうとにかく、何かすごくたくさん聞きたいことや、話したいことがあったんじゃけど、どうもあかんのや、相手もすんげえシャイだし」
「そういう人慣れしてないのがええなあ」
とツバキノオジは、犬塚さんのことを言った。
「それが本物いうもんじゃ」
とオジは重ねた。
オジは、犬塚さんのことを、ほとんど知らないのに、
まったくもって、オジの言う通りで、
犬塚さんは、人慣れしてなくて、かつ、だからこそ本物なのだ。
オジは、わいも犬塚さんもほとんど何もしゃべれなんだことを、
笑っていたけど、
「人慣れしてないのがいいな」
と言った時のオジの目は、
異様に鋭かった。
それはオジが核心に向かう時の、目であることをわいは知っている。
目で思い出したことがあります。
昨日のライブで、「幸せそうな人たち」(犬塚さんの作詞作曲)という曲を、
加川良さんがカバーしていて、
それを4人(加川良、犬塚康博、松下幸春、すぎの暢)でやっていたとき、
マンドリンを少ない音で弾いていた犬塚さんの目は、
客席を見ていました。
それは、とてもおもしろくて、
見られる側の犬塚さんが、
逆に客の反応を見ている、
とわいは思いました。
この冷静さが、僕は好きです。
また、松下幸春さん(すごくきれいな声)が、
犬塚さんに、
「もう良いですか(演奏していいですか、そっちのギターのスタンバイは?)」
と訊くのですけれど、
「オーケー」とか、やわらかにうなずくこともなく、
「いいですよ」と、すごくクールに言うものだから、
僕はひとりで受けていました。
それと、MC(曲と曲の間で、話すこと)で、
「名古屋の一番近い海は?」
と客に訊いて、
「あ、知多ですね」
と犬塚さん。
「今は、飛行場があって、縦(上空)の線で見えるのですけど、
横の線から見た歌を歌います」
と犬塚さんは言った。
このトャ鴻Wー的な言い方が、
僕はなんとも素敵に聞こえて、
このことは、もうぜったいに、
ここに記しておきたい言葉の一つでした。
氏のhpも、すごく良いです。
---
帰宅。
高橋源一郎著「ニッャ唐フ小説」読む。
p<Jン。
朝、オジに発す。
「昨日、友達と、ライブ行ってきた」
「おお!」
とオジ。
「前、言ってた北海道の人じゃあ」
「どうやった?」
「すんげえよかった。でさあ、あるCDを渡したい思って持ってたんじゃけどさあ、
まあ、なんとか、渡せて、ほら、オジが、『この歌詞を書いた人に会いに行け、そして、少しでもいいから、話をしてこい。それがこれからの小久保君の創作の為になる』って言うとおったじゃろう、一年前に」
「そうじゃあ!」
「で、会ったんじゃあ、やっと。でもさあ、お互い、もじもじして、話にならなんだ、でも、録音盤出たら、欲しい、って言うてきた。あかん、もう緊張して、でも、わいはライブハウスのhpで写真観て知ってたんじゃけど、向こうはわいのことしらんのに、
会ってすぐわいがわいだってことに、気が付いたみたいで、すんげえうれしかった。
そいで、もうとにかく、何かすごくたくさん聞きたいことや、話したいことがあったんじゃけど、どうもあかんのや、相手もすんげえシャイだし」
「そういう人慣れしてないのがええなあ」
とツバキノオジは、犬塚さんのことを言った。
「それが本物いうもんじゃ」
とオジは重ねた。
オジは、犬塚さんのことを、ほとんど知らないのに、
まったくもって、オジの言う通りで、
犬塚さんは、人慣れしてなくて、かつ、だからこそ本物なのだ。
オジは、わいも犬塚さんもほとんど何もしゃべれなんだことを、
笑っていたけど、
「人慣れしてないのがいいな」
と言った時のオジの目は、
異様に鋭かった。
それはオジが核心に向かう時の、目であることをわいは知っている。
目で思い出したことがあります。
昨日のライブで、「幸せそうな人たち」(犬塚さんの作詞作曲)という曲を、
加川良さんがカバーしていて、
それを4人(加川良、犬塚康博、松下幸春、すぎの暢)でやっていたとき、
マンドリンを少ない音で弾いていた犬塚さんの目は、
客席を見ていました。
それは、とてもおもしろくて、
見られる側の犬塚さんが、
逆に客の反応を見ている、
とわいは思いました。
この冷静さが、僕は好きです。
また、松下幸春さん(すごくきれいな声)が、
犬塚さんに、
「もう良いですか(演奏していいですか、そっちのギターのスタンバイは?)」
と訊くのですけれど、
「オーケー」とか、やわらかにうなずくこともなく、
「いいですよ」と、すごくクールに言うものだから、
僕はひとりで受けていました。
それと、MC(曲と曲の間で、話すこと)で、
「名古屋の一番近い海は?」
と客に訊いて、
「あ、知多ですね」
と犬塚さん。
「今は、飛行場があって、縦(上空)の線で見えるのですけど、
横の線から見た歌を歌います」
と犬塚さんは言った。
このトャ鴻Wー的な言い方が、
僕はなんとも素敵に聞こえて、
このことは、もうぜったいに、
ここに記しておきたい言葉の一つでした。
氏のhpも、すごく良いです。
---
帰宅。
高橋源一郎著「ニッャ唐フ小説」読む。